↑ トップ頁へ

2002.2.12
 
 


開発プラットフォームの登場…

 Acer、UMCといえば、それぞれパソコンや半導体製造で飛躍したことで有名になった台湾企業だが、こうした企業がTonbuという台湾のベンチャーと協力し始めた。

 安価な大量生産に長けた、エレクトロニクス機器の製造請負い企業(EMS)と考えがちだが、Tonbuは製品開発・生産・販売網をバーチャルに提供する会社である。

 実態はともかく、開発から販売まで、様々な企業がインターネット上で情報を共有しながら、業務を分担して進める「夢の開発・生産体制」を目指した動きといえよう。
 今までのバーチャルな開発システムは、中心となる大企業が既存産業構造を活かしながら、CAD中心の大型の仕組みを構築したものだった。これに対して、Tonbuはベンチャーであるから、既存の産業構造の枠組みを越えたものを目指せる。従って、得意分野を持つ韓・台・中企業を中心としたアジアの企業群が集まって、開発・生産を分担して進める体制が構築できる可能性がある。

 様々な開発業務と生産移行準備作業が同時進行する上、部品調達も最短納期が実現できるから、開発期間半減・製造所要期間半減程度は十分視野内だ。エレクトロニクス部品は統合化が容易だから、このような仕組みが動けば、部品点数は劇的に減少するだろう。トータルな品質向上・コスト削減効果は凄まじいレベルになる。
 成功裏に進めば、垂直統合型大企業の優位性は根底から揺らぐことになる。


 アジアの先進性の目次へ>>>     トップ頁へ>>>
 
    (C) 1999-2004 RandDManagement.com