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2002.12.3 |
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中国製白物家電の日本上陸は苦戦…2002年5月、中国企業ハイアール(海尓集団)の商品が、提携先の三洋電機を通して、日本の店頭に登場した。しかし、「売れたのは、最初のもくろみの半分」程度らしい。(毎日新聞2002年9月23日)安かろう悪かろうイメージが払拭されていないためだ、と語る人もいるが、実売価格差からいえばせいぜい数千円しかなく廉価とは言い難い。そもそも、余り店頭に並んでいないから、流通の支持が得られなかった可能性が高い。LGやGEとは違って、流通の協力よりは、消費者にアピールする商品力で戦うつもりなのだろう。 緒戦は、上手くいかなかったようだが、長期的にみれば浸透ポテンシャルは高いと思われる。「廉価」で売ろうと考えていないからだ。といっても、白物家電の技術は成熟しており、基本機能で訴求力に大きく格差がつくことはない。付随機能や、デザインが主要な差別化要因である。 ハイアールは、その点からいえば、着々と力をつけている。 2000年8月、ハイアールが国際的デザイン団体Design for the Worldの賛助会員となった、というニュースが日本の工業製品デザイナー業界に流れた。 (http://www.gk-design.co.jp/kikou/GKReport/No7/text/7-07.html) このことでわかるように、中国の白物家電産業は、すでに90年代に、コピー商品製造業から脱皮している。 ハイアールが5000万元を投じてGKと家電デザイン企業「海高設計公司」を設立したのは、1994年である。[GKは日本の工業デザインのパイオニア:栄久庵憲司等芸大グループが1957年に設立] 中国の企業家は、家電で世界に飛躍するにはインダストリアル・デザインが鍵を握ると考えているのである。(http://www.cqn.com.cn/2002/mpzl/2002-8-20/mpzl2002-8-20-1.htm) 冷蔵庫・洗濯機メーカーの2002年グッドデザイン賞授賞状況を見れば、その熱心さは一目瞭然といえよう。(http://www.g-mark.org/winners/16gda2.html)
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