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2003.2.19 |
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日本のパソコン普及の遅れ…
しかし、ケータイで遊んでいる若者の姿や、大学生の状況を見る限り、どう見ても、パソコンを使っているようには思えない。実態がよくわからなかった。 ところが、アジアの都市圏での若者の比較実態調査報告が登場し、日本の実相が見えてきた。(博報堂アジア生活者研究プロジェクト「アジア・マーケティングをここからはじめよう」PHP研究所 2002) この調査によると、東京の若者の、パソコン自宅利用率は52%だという。 ところが、パソコン自宅保有率は75%だ。従って、パソコンは持っていても、ほとんど使わない、といえそうだ。 これに対して、東アジアの都市の若者はパソコンを徹底的に使って外の情報に触れ、視野を広げているといえそうだ。右表はこの調査結果だが、1人当りのGDPを考えると、東京の利用度は驚くほど低い。 東京では、余りに情報が氾濫しており、なんでもすぐに情報が得られるから、こうした違いが発生している、というのが、調査分析者の見方である。 確かに、東アジアの若者にとって、インターネットは、「好奇心と情報欲求」に応える最高のツールといえる。わくわくする新世界がパソコンを通して見えることになる。少し前までは制限され、表立って入手できなかった情報にも自由に触れられるのだから、その喜びが大きいのはよくわかる。こうした世界では、間違いなく、パソコンは若者の必需品といえる。 一方、東京の若者には、様々な情報源がある。便利なものが色々ある。わざわざインターネットで見る必要もないのだ。 一見当然にも思えるが、東京の若者には、自分で新しいものを探したり、自ら新しい動きをつくろうという意欲がなくなった、ともいえる。与えられた枠内で、皆と同じ「若者らしさ」を追求するだけで満足なのだ。 これでは、日本の若者文化がアジアを牽引する時代はすぐに終わるのではなかろうか。 アジアの先進性の目次へ>>> トップ頁へ>>> |
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