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■■■ 曼荼羅を知る [2019.1.31] ■■■
[5]胎蔵曼荼羅 文殊師利菩薩

釈迦院の上側が文殊院。主尊は言うまでもなく文殊師利菩薩。
中台八葉院では、開敷華王如来と無量寿如来/阿弥陀仏の間に位置している。

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┼┼┼┼┼┼┼┼│ ←文殊院
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┼┼┼┼┼┼┼┼│ ←釈迦院
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┼┼┼┼│ ←遍知院
├────┤│  [左隣接]観音院
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┼┼┼┼│ ←中台八葉院
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配置は2列。
3L61○○○○○AS○○○○○578
42○○○○○GG○○○○○6 9

  <中央>
中尊と後方に1対の侍尊。
  文殊師利菩薩/文殊菩薩
[A] 観自在菩薩
[S] 普賢菩薩

前面には門があり尊像配置。
[G] 対面護門 2
  <左側>
[L1] 光網菩薩
[L2] 宝冠菩薩
[L3] 無垢光菩薩
[L4] 月光菩薩
[L5] 妙音菩薩/五字文殊

  <左端>
[1] 阿耳多
[2] 阿波羅耳多
[L6] 瞳母櫓
[3] 肥者耶
[4] 者耶

  <右側>
[R1] 髻設尼(童女)
[R2] 波髻設尼
[R3] 質怛羅(童女)
[R4] 地慧(童女)
[R5] 鉤召使者

  <右端>
[5,6] 鉤召使者眷属
[7,8,9] 使者

有名な月光菩薩が登場するが、その対になる日光菩薩の名前は無い。光網菩薩は童子らしく、該当しそうにないし。
もっとも、両菩薩は薬師如来の脇侍だから知られているのだが、胎蔵曼荼羅には登場してこない。あまりに現世利益に直結するイメージが強いからだろうか。おそらく、夜明けに瑠璃色に輝くのは薬師如来ではなく文殊菩薩だろう。
如来ではないが、観音と普賢の両菩薩を脇侍に、門まであるのだから、素性もバラモンのエリートで智のレベルがただものではなかったということか。

(参照 ママ引用でなく改変していますのでご注意のほど) 越智淳仁:「図説・マンダラの基礎知識―密教宇宙の構造と儀礼」大法輪閣 2005年

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