→INDEX

■■■ 曼荼羅を知る [2019.2.15] ■■■
[8]金剛界曼荼羅 降三世会


金剛界曼荼羅には、降三世会という異質な区画がある。
 ❺ ❻ ❼…四印会 一印会 理趣会
 ❹ ❶ …供養会 成身会 降三世会
 ❸ ❷ ❾…微細会 三昧耶会 降三世三昧耶会

❽降三世会
遠目には、成身会とそう変わりない曼荼羅に見える。
ところが、十六大金剛菩薩の阿如来待尊である金剛薩捶の代わりに、忿怒尊である★降三世明王が突然登場してくる。ヒンドゥー教の尊格(大自在天/はシヴァ神+烏摩妃/パールヴァティー)を降伏させるための化身。
その姿は、三面八臂で、印は独特で、弓矢・矛等の武器を持つ。もちろん、降伏対象を踏みつけている。
異教で不服従とはいえ神であるにもかかわらず、邪鬼同様の扱いであり強烈な印象を与える図絵になっている。
この姿勢に協調するかのように、ほとんどの尊も拳を結んだ両手を胸の前で交差させている。大日如来以外の四如来も交錯している。

明王が主役に躍り出た訳で、外周の四隅にも明王妃が加わってくる。
  ☆軍荼利明王妃○○○○☆.降三世明王妃
  ○○○○○○○○○○○○○○○○○
  ☆大威徳明王妃○○○○☆不動明王妃

┼○┼○┼○○○○Ⓢ←Ⓦ→Ⓝ
┌─────────────────────┐
┼○○○○○○○○○○┼
┌─────────────────┐
┼○○○○○○┼
┌─┬─────────┬─┐
○○○○○○○○○
├─┘○○○○○○○○└─┤
○○○○○○○○
○○○○○○○○○○○○
○○○○○○○○○○○○○│Ⓦ
○○○○○○○○○○│↑
│Ⓝ
○○○○○○○○○○│↓
○○○○○○○○○○○○○│Ⓔ
○○○○○○○○○○○○
○○○○○○○○
├─┐○○○○○○○○┌─┤
○○○○○○○○○
└─┴─────────┴─┘
┼○○○○○○┼
└─────────────────┘
┼○○○○○○○○○○┼
└─────────────────────┘
┼○┼○┼○○○○Ⓢ←Ⓔ→Ⓝ


●五如来
 大日
 阿弥陀
 不空成就
 阿
 宝生

●四波羅蜜菩薩@大日如来
 法
 業(羯磨)
 金剛
 寶

●十六大金剛菩薩@阿弥陀如来
 語
 因
 法
 利

●十六大金剛菩薩@宝生如来
 幢
 宝
 光
 笑

●十六大金剛菩薩@不空成就如来
 護
 拳
 牙…三鈷牙形
 業

●十六大金剛菩薩@阿如来
 ★降三世明王
 王
 喜
 愛

●四供養妃 金剛菩薩(内側)
 鬘
 歌篌
 舞
 嬉

●四供養妃 金剛菩薩(外側)
 華
 燈
 塗
 香

●四門護/四摂 金剛菩薩
 鎖
 鈴
 鉤
 索

○賢劫十六大菩薩
 
 無量光
 光網
 賢護
 月光

 
 無尽慧
 弁積/文殊
 金剛蔵
 普賢

 
 慈氏/弥勒
 不空見
 滅悪趣
 除憂闇

 
 香象
 大精進
 金剛幢/虚空蔵
 智幢

   《密號》
   大明/離染金剛 巧護/離垢金剛 方便/普願金剛 清涼/適ス金剛
   定惠/無盡金剛 巧辯/大惠金剛 持教/立驗金剛 普攝/如意金剛
   迅疾/正覺金剛 普見/真如金剛 普救/智滿金剛 淨智/解脱金剛
   大力/護戒金剛 勇猛/不退金剛 福貴/圓滿金剛 智滿/法滿金剛
◆四(開敷)蓮華
■二十天
 
 羅刹
 風
 金剛衣
 火
 毘沙門

 
 金剛面
 炎摩
 調伏
 毘那夜迦
 水

 
 那羅延
 摩羅
 金剛摧
 梵
 帝釈

 
 日
 月
 金剛食
 彗星
 

☆四明王妃
 軍荼利明王妃
 降三世明王妃
 大威徳明王妃
 不動明王妃

(参照 ママ引用でなく改変していますのでご注意のほど) 越智淳仁:「図説・マンダラの基礎知識―密教宇宙の構造と儀礼」大法輪閣 2005年

 (C) 2019 RandDManagement.com    →HOME