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■■■ 曼荼羅を知る [2019.3.5] ■■■
非密教[1] 浄土変相図

「曼荼羅」は狭義では密教用語だが、参詣曼荼羅のように宗教的には全く意味が違う図絵の名称にも使われておりかなり広い概念と見てよさそう。
もともと曼荼羅maṇḍalaの原義は圓形で、宗教的意味として祀る壇とか中心がある聚集として使われたのだから当然である。

と言うことで、曼荼羅と呼ばれる浄土三曼荼羅にも触れておかねばなるまい。
浄土信仰の広がりに伴う念仏大流行の基盤作りに大いに貢献したと思われる図絵である。

3とされているのは以下のことだが、作者の観想の微妙な違いはあるものの、ほぼ同じコンセプト。・・・

〇当麻曼荼羅@當麻寺…「観無量寿経」+唐僧 善導:「観無量寿経疏」
  [中央]阿弥陀如来浄土(三尊の座す宝楼閣。大集団。)
  [下縁]九品来迎図
  [左右外縁]摩掲陀国頻婆娑羅王入信物語+阿弥陀佛十六観相
    [→"当麻曼荼羅"(C)奈良国博]
〇智光曼荼羅@元興寺極楽坊…「阿弥陀経」
  [中央]阿弥陀三尊
  [周囲]三尊宝楼閣 宝池…18聖衆 6舞楽菩薩+2比丘@宝池/橋
    [→"厨子入 智光曼荼羅"(C)元興寺]
〇清海曼荼羅@超昇寺…「観無量寿経」
  [周囲]蓮華座 十六観文偈文(四行二〇字)記載
    [→"聖光寺 清海曼荼羅"(C)奈良女子大学学術情報センター]
    [→"絹本著色浄土曼荼羅図(伝清海曼荼羅)"(C)奈良国博]

理屈から言えば、浄土を描いた図絵(浄土変相図)そのものは、本来、佛の数だけある筈で、数限りなき種類があっておかしくない。実際、以下に示すように、いくつかの浄土変相図の存在は確認されている訳で。
そのなかで、阿弥陀如来の世界だけが注目されたのである。そして、その浄土図絵だけが曼荼羅として通用している訳だ。
おそらく、曼荼羅と呼ばれるのは、その図絵に驚くほど多くの尊像が描かれているから。

法隆寺金堂の壁画@7世紀末は大部分が焼損してしまったが、外陣壁画12面のうち4面は浄土図であるとされている。(確証はなさそうだが。)
  [1]釈迦如来@霊鷲山:霊山浄土
  [6]阿弥陀如来@西方極楽浄土
  [9]弥勒仏@兜率天
  [10]薬師如来@東方浄瑠璃世界
[3]観音菩薩像もあるが、補陀落山浄土図ではないらしい。

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