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2007.1.1
 
 


狛犬拝観

 お正月の初詣の際には、是非、狛犬も眺めて欲しい。

 狛犬のデザインは様々で、どれこそ知恵を絞ったものもあれば、コピー像も結構多いそうだ。最近のものは、ほとんどが中国製だそうで、出来具合はピンキリだという。もし古いものなら、石工が腕をふるった素晴らしい作品の可能性もある。
 ・・・と知ったのは最近のこと。

 「集める」ことの楽しみ(1)に、どっぷりハマってしまった人のなかに、狛犬に凝った方がいたので気にはなっていた。(2)
 それから時間が経ち、狛犬のことは忘れていたのだが、たまたま、“狛犬本の決定版登場”(3)との言葉に惹かれて、写真満載本を眺めてしまった。
 本の肩には、“Japanesque”とあり、完全英訳付きの「世界仕様」版とされている。
 Koma dog はKorean dog では無いとの主張があったりして、面白い。

 それはともかく、この本によれば、狛犬のルーツはエジプト、オリエント、のライオン像だそうである。これが中国に伝わり、獅子像となる。そして、日本で狛犬になる。

 そういえば、最近流行りの沖縄シーサーは、中国獅子スタイルを色濃く残している。ただ、これは、もっぱら個人住宅用だ。しかも、陶器製が多いから、狛犬とは相当印象が違う。
 本土の狛犬は、ほとんどが石を削ったもの。たいていは、神社の守護役として配置されている。住宅では見かけたことがない。しかも、必ず、一対になっている。ここがポイントだ。
 一対とは、いわゆる阿吽形式のこと。両者は同じものではないのである。片方は口を開き、もう一方は口を閉じる。
 口を開いているのは獅子で、口を閉じているのが狛犬(胡麻犬)だ。

 実は、そんなことに関心がある訳ではない。素晴らしい狛犬に惹かれただけのこと。
   → 「神の鑿 寅吉・和平の世界 」  (狛犬ネット)

 こんな狛犬に出会えるのなら、神社での狛犬拝観もなかなか素敵だと思う。

 --- 参照 ---
(1) 岩波アクティブ新書編集部 「集める!―私のコレクション自慢」岩波書店 2004年
  http://www.iwanami.co.jp/hensyu/active/lineup/spec107.html
(2) 日本参道狛犬研究会によるリンク http://komamori.komainu.net/
(3) たくきよしみつ[鐸木能光]文/写真: 「狛犬かがみ A Complete Guide to Komainu] バナナブックス 2006年9月
  http://www.asahi-net.or.jp/~dw7y-szk/kagamipr.htm


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