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■■■ 健康の考え方 2014.10.17 ■■■


コーヒー愛飲者のDNA分析開始か

コーヒー愛飲者としては、無視したままではまずいか、という気もするので、一言。

12万人のコーヒー飲みを調べた結果が発表されたとのニュースが流れた。
調査対象が余りに膨大なので驚いた。そんなにもカフェイン研究に力が注がれていたとは露知らず。
・・・Caffeine Use Phenotype Working Group (Leader: Marilyn Cornelis)だと思われる。リーダーがコーヒー好きという訳ではないようだ。どうでもよいことだが。

ただ、結果の方は、まあそんなところだろうということで、なんの驚きもないが。

要するに、カフェインの影響度合いはヒトによって違うが、それはDNAが異なるからということ。言い方を変えれば、カフェイン感受性の違いで、コーヒー習慣が違ってくるとの、誰でも思っていることを学問的に描いたということになろうか。カフェインそのものの代謝、カフェインの影響度合い、神経系への影響の3つの分野、都合6箇所でDNAの異形が見つかったと言った方がなんとなく科学的な感じがするが、解説がなければ、素人にとってはたいした変わりはない。

個人の体質を遺伝子診断で判定して、最適薬効を狙うというカスタム治療ができる可能性が、カフェインで見えてきたかも知れぬと読めば、期待が膨らむが、そう簡単なことではないだろう。今までも、それに類似した話は結構耳にした訳だから。
と言いつつも、母集団の選定を見てしまうと、期待は脹らむ。糖尿病治療と結びつくデータが得られていそうな印象を受けたから。もしもそうだったりすれば、偉大な一歩。

しかしながら、小生のようなコーヒー愛好者にとっては、極めて残念な結果を見せつけられてしまったと言えないこともない。
コーヒー摂取量と健康上の指標数字の相関から、コーヒーを飲むと体に良いとの、嬉しいお墨付きの信用度ガタ落ちと言えなくもない訳で。もちろん、関係無しという話もある訳だが。DNA異形の発生度合いにもよるが、疫学的調査対象の母集団がカフェイン感受性で一様でない可能性があり、そうだとしたら、参考にならないデータかも。

(Bloomberg 記事)
「コーヒーを飲むと記憶力が良くなる」かどうかはDNA次第 Coffee Habits Shaped by DNA Variations, Researchers Find By Nicole Ostrow Oct 7, 2014 5:00 PM GMT+0900
(CNN Video)
http://edition.cnn.com/2014/10/07/living/coffee-consumption-dna-link/
(疫学的調査の論文タイトル例)
Shilpa N. Bhupathiraju, et.al.: Changes in coffee intake and subsequent risk of type 2 diabetes: three large cohorts of US men and women

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