表紙 目次 | 「我的漢語」 2015年1月2日 羊文字圏のお散歩2015の生肖は羊/𦍌/𦍍なので、折角だから、その漢字を眺めてみたい。昔から、この時期になると、羊の漢字は沢山あると耳にはしてきたものの、面倒だし、それほどの関心もなかったので、調べたことはなかった。しかし、漢字文化はなかなか深いものがありそうなことに気付いて、考えが変わったということ。 (中味はいい加減なので、ご注意のほど。) 先ずは、1画追加文字。なにかは、想像がつくのでは。 羋 |・・・鳴く。 ただ、メェーメェーはこちらかナ。 咩 口・・・ヒツジの鳴き声。 2羊、3羊、と多くなると、人間は眠くなるが、ヒツジはどうだろう。 𫅓 羴=羶・・・まとまると臭気凄しなのである。 ちなみに、「鱻」も、臭い。タイプは違うが。 →羼 尸・・・皆、混ざる。 羣/群 君・・・王所有の沢山の羊ではないらしい。 𦎸 責・・・自分達で集まるようだが。 羊文字の種類が多くなるのは当然のこと。 様々な分類を文字で示すことになるのだから。しかし、何時までもそれらを使うことはなかろう。従って、なんだったかわからなくなった文字も多かろう。 そんななかで、イの一番に取り上げるのは、直接的な羊名ではなく、歴史に出てくる固有名詞。 羌 儿=足・・・羊を飼っている遊牧民(西戎牧羊人)。 素人の想像にすぎぬが、おそらく長細尾でしっかり臀部のヒツジ。あちらこちら動き回るのだから。しかし中国での美味しさは尻肉でなく、脂がよくのった太尾。そこが最高級肉であり、つまらぬ部位に拘る輩は蛮族なのである。ちなみに、欧州系は、ミルクは山羊。羊肉はラムチョップだが、肉牛にウエイトが置かれる。羊の用途はもっぱらウールだから、汚れ防止には無尾(切断)が一番。短尾だろう。 豚羊は脂こってりと見た。 𦎜 豖・・・長尾羊 それはさておき、最初は、 羍 大・・・誕生したばかりのヒツジ。 →達/𫐳 羔 灬=火・・・炙った調理品と思いきや違った。 火ではなく、立ったばかりの足。幼ヒツジ。 羖 殳・・・肥った小振りのヒツジ。 多分、旨い。 䍮 兆・・・1才羊 羝 氐・・・♂羊 𦎱 害・・・去勢羊 牂䍧 爿+牜・・・♀羊 羒 分・・・白羊 䍸 専・・・白羊(去勢) 羭 俞・・・黒羊(♀) 羯 曷・・・黒羊(去勢) そんなヒツジを飼う遊牧民(後趙)。 䍬 平・・・斑羊 𦏕 蜀・・・大羊 𦏆 童・・・無角羊 羦 完・・・細角羊 𦏰 霊・・・細角大羊 特別扱い 基本は食用肉の動物だろうが、もちろん周辺の言葉も。 羫 空・・・肋 𦎤 柔・・・軟らかい皮 䍱 余・・・鼓用の皮 羢 戎・・・細い毛 羧 氈E・・織物 <羊の親類> 羳 モウコガゼル 羚羊 カモシカ(高地冷涼地) or 麢・・・鹿だ。 or 䍵・・・喧嘩体質。 羗 ホエジカ(そんなヒツジがいるのか?) <無関係文字> 実に紛らわしい。 着 "ノ+目"と思いきや、全く違う文字。→著 盖 "皿"と思いきや、全く違う文字。→蓋 遅 羊ではなく、鈍い歩の犀[サイ]。→遲 学校に焦って行くのかと思った。 羞 ノ+丑・・・生贄の供え行動のようなもの。 美 大・・・大きいモノは素晴らしいということか。 食の国だから、美味いということだろう。 羮・・・羔(子ヒツジ)で最高。 鼎料理ということでもある。 養 食・・・なんといってもコレ。 羏 彡・・・うるわしき雰囲気紛々。 羨 㳄=涎が垂れてくる訳だ。 もちろん、思弁的な文字もある。 義 我・・・我が供える生贄ではないらしい。 鋸の象形だそうだ。つまり禮儀通り。 羲 ・・・伏羲(太陽神)と女媧(月神)。 譱/善 言+言・・・なるほど。 →膳、繕 佯 イ・・・ヒツジは外面だけ従順に見えるのか。 垟 土・・・怪物。(墳から出てくるらしい。) 痒 疒・・・始終ムズカユイのだろう。 恙 心・・・心配なんでしょうな〜。痒くもなろう。 庠 广・・・従順な人が集まる建物。羊の学校。 徉 彳・・・彷徨う訳だ。 煬/烊 火・・・金属を静かに熔かす状態のようだ。 洋 氵・・・のんびりした水か。 祥 示/礻・・・生贄を供え、まことに目出度い訳だ。 眻 目・・・変わった瞳なのは確か。 姜 女・・・生姜しか知らぬが。羌族の始祖か。 珜 王・・・会社名にはよさげ。 詳 言・・・羊薀蓄かい。 氧 气・・・もちろん新語。どうも酸素らしい。 植物名はなさそうだ。木偏はあるが。 样/樣/様 木+永・・・縁起モノかな。 ついでに動物。 翔 羽・・・ヒツジが軽々と飛ぶ訳だ。 鮮 魚・・・垂涎の眼で眺める食材。倭では当たり前。 鴹 鳥・・・乾燥地帯に大雨降らせる鳥だとか。 𦍕 犭・・・シープドッグかね。 𦎋 豸・・・まあ、何でも食べる人達だから。 𦍏 人・・・倫理的にこれはないと思いたいが。 頭が疲れたので、ここまで。 (C) 2015 RandDManagement.com |