表紙 目次 | 「我的漢語」 2018年6月25日 ツ部漢字でもない"ツ"が部首とはどういうことだと考えるのが普通。当たり前だが、「康熙字典」のような辞典に存在する訳がない。と言っても、現実には、"ツ"冠の文字がある。それは簡略化の結果。 当然ながら、検索には便利だから辞書の部首として起用する場合も少なくない訳だ。 しかし、オリジナルな部首である"⺌(小 or 尚)"頭と紛らわしい。出自が異なる文字を一緒にする気にはならないようで、別扱いである。 と言うか、ツ部がありながら、"ツ"冠文字をそこに属すようにはぜず、簡略化前の部署に配属したりもしている。 コンピューターの能力が向上しており、今や、字画がいかに難しかろうと、文字認識からすればその方が格段に楽だったりする時代。 しかも、記憶力と辞書による手書きの必要性が薄れてきたから、簡略文字のメリットは薄れてしまった。 もっとも、児童・生徒には、技術進歩を享受させない教育が続いているから、現実はそれから程遠い訳だが。 【巤⇒鼡】[𠂡] けもの …毛髮巤巤之形[「説文解字」] 獵⇒猟[犭+鼡] かり …放獵逐禽[「説文解字」] 臘[月+巤] …狩猟で得た肉 蝋[虫+巤] …蜜蜂の巣から採取した蠟 【鼠】 ねずみは違う。細かくて見にくいが。 …穴蟲之総名[「説文解字」] 獣だと上部にあるのは鬣だが、鼠は歯か。(齧歯類) (鼠部首は簡略しないらしい。) 鼷[奚] はつかねずみ(二十日鼠) 鼢[分] もぐら(土竜) 鼴[匽] とがりねずみ(尖鼠) 鼯[吾] ももんが(摸摸具和) 鼫[石] or 鼺[畾] むささび 鼦[召] てん(貂) 鼬[由] 昼行性いたち 鼪[生] 夜行性いたち 【吅⇒⺍】 単[日十] ひとえ, タン …先端二又の弾弓。 古代猟具は矢でなく小石で撃った。(命中精度が高い。) ここでの"口x2"はマウスでもないし、祭器でもない。 [虫]蝉 …羽を弾いて鳴らす虫。 [戈]戦 …武器を動かす様。 [示]禅 …霊山の上での"封"と下(塼)での"禅"祭祀。 [門]闡 …開。"推闡聖明"[韓愈:「論佛骨表」] [衣]褝 …軽量の単衣。 [弓]弾 …弦を弾く。 [心]憚 …心がはじかれるよう。 [竹]箪 …薄竹編み籠。 厳[𠪚] おごそか, ゲン …崖場での祭祀。[白川静説] (略字化せずも。) 哭[犬] なく …2つの祭器(吅)に犬の犠牲を捧げる。[白川静説] 咢[亏] おどろく 【𤇾⇒⺍】 [炏+冖] …周囲に篝火の図だろう。大元は"熒"。 蛍[虫] 営[呂]=営[吕] …宮に篝火。 労[力] …神聖な火で"力=耒"を清める。[白川静説] 単なる篝火で、夜勤お疲れさまでは。 鴬[鳥] …黄色の鳥が囀り群れていた時代があったのでは。 【巛⇒⺍】 巣[果] …樹[木]上に住居[田]を構えて幼鳥[巛]が首を出すの図。 【與⇒⺍】 [𦥑+与+一+八] …手を合わせて持ち上げるの図 挙[手] …高く高く上げて捧げ持つ。 誉[言] …言葉で持ち上げるのだろう。 【𦥯⇒⺍】 [𦥑+冖+爻] …交わる[爻(易の卦)]場[冖]で両手で引き上げる[𦥑]。 学[子] …幼い層の学び舎 覚[見] …学んで目覚める。 鷽(⇒鴬うぐいす)[鳥] おなが うそ …日本では学門の神 菅原道真公信仰で"うそ"。 尾長か斑鳩("簡直是鷽鳩笑鵬嘛!"[「荘子」逍遙遊]) 泶[水] …渭水の支流。(夏有水冬無水) 喾[告] …帝嚳 号高辛氏 生まれながらにして自分の名を言うほど聡明 黉{黄} …学校 (C) 2018 RandDManagement.com |