■■■ 「說文解字」 卷二 を眺める[12] ■■■
巻一の「詩経」引用の姿勢には新鮮感情を覚えた。艸部での引用が多かったせい。

「說文解字」の編纂方針を考えると、詩歌には植物名称が多用されるから、植物名不詳や、用いている意味やイメージの推定も難しいし、情景描写の独自性もあるから文字の原義を知るには一番不向き。しかも、字体と係るとなれば猶更。
詩歌とは、基本吟唱であり、当て音文字を上手に使うことが技量の見せ所である。
しかも、韻を踏まなければ駄作にもならないから、重要なのは音であり字体ではまい。

このことは、文字宇宙は儒教的秩序で縛られているが、それに従おうとしない精神的自由を求める動きはそこら中に存在するということを示したかったと見なさざるを得まい。
残存漢籍から復元する「詩経」の文字とは違うのは、異本の存在を意味するといった見方は実は意味が薄い。
詩歌とは、あくまでも口誦言葉であって、異体字・当て字を用いて記載するなど当然のこと。だからこそ拍手喝采を浴びると考えるべきだろう。


九十其犉
於牣魚躍
后稷呱矣
其泣喤喤
 ⇒嶷
嘽嘽駱馬聲 ⇒・豈
犬夷呬矣 (呬矣呬)
大車啍啍
願言則嚏
咥其笑矣
無然呭呭 ⇒泄泄
噂沓背憎
咠咠幡幡 ⇒捷捷
嘒彼小星
瓜瓞 ⇒緜緜
振旅嗔嗔 ⇒闐闐
匪車嘌兮
有嗿其饁

唯予音之嘵嘵 ⇒摇予維音嘵嘵
哀鳴嗷嗷
民之方唸㕧 ⇒小子不恤唸㕧
嘅其嘆矣
尚寐無吪
歸唁衞侯
麀鹿噳噳
賈用不售
威儀秩秩 ⇒怭怭
謂地蓋厚  ⇒蹐
行道遲遲

踧踧周道
獨行踽踽
𨄚管磬蹡蹡 ⇒磬筦將將
小子蹻蹻
載躓其尾 ⇒㚄


小八釆半牛犛告口凵吅哭走止癶步此正是辵彳廴㢟行齒牙足疋品龠冊 


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巻一
巻二




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├┬┬┬────────⇒巻三
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│││ 凵:張口[象形]
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└───────────⇒巻三
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