■■■ 「說文解字」 卷四 を眺める[8]  ■■■
巻四の「詩経」異体字ご注意には、恐れ入りましたの一言あるのみ。

知る人ぞ知るなのだろうが、𠬪にはビックリさせられた。
  摽有梅

ママ。
  摽有梅 其實七兮
  求我庶士 迨其吉兮 @國風 召南
摽落/掉落ということで、落下の意味。よく知られた詩句[一種の婚賦]だが、𠬪の異体字ということになる。
𠬪の字形は、所謂、爪冠に又の字であるから、そうなのかと思わぬでもないものの、視覚的にはとてつもなく遠い。
この他にも数々あるようだが、対応フォントが存在する文字は限られている。・・・𢶏 𢿖

さらに、よく考えて引用しているなと思ったのは、䀣。

さて、どれを引用したことにいたしますかナ、と突き付けている感あり。
常識的には、<視る>のだから、䀣の字体関連性から、澄んだり濁ったりする水の流れということで、相にしたいところだが、そうは問屋がおろしませぬ。
詩であるなら、ここは泌とするのは一番まともと言うことか。要するに、オノマトペとして泌泌として泉から水が流れるということで。
  泌彼泉水 @「說文解字」引用
  彼泉水 @國風 邶 泉水
  相彼泉水 @四月

難しいのは眓。
異体字は𥅩、𧵝程度で、その範疇ではないことになるからだ。
ともあれ、詩なら、眓眓として視るという意味の用例になりそうなもの。濊濊は水が溢れる様だろうから、かなり跳んでいる。
  河水洋洋 北流活活
  施罛濊濊 鱣鮪發發 葭菼揭揭 @國風 衛風 碩人
  (網が投げ入れられ濊濊、鱣鮪が入って發發)


美目盼兮
泌彼泉水 ⇒相 or
施罛濊濊
獨行睘睘
國步斯矉 ⇒頻
䁙婉之求 ⇒燕
乃眷西顧
如翬斯飛
鳳皇于飛 翽翽其羽
白鳥翯翯
翿左執翿
不能奮飛
雚鳴于垤
鳧鷖在梁 ⇒
𪀝 ⇒鶉
鴥彼晨風
有鶯其羽
𪄼有鷕雉鳴
𠬪摽有梅
行有死人 尚或殣之 ⇒墐
䯤弁如星 ⇒㑹
膻裼暴虎 ⇒襢
𦣏棘人𦣏𦣏 ⇒欒欒
取其血膫 ⇒膋
啜其泣矣
白圭之㓠 ⇒玷

𡕥目䀠眉盾自𪞶鼻皕習羽隹奞雈𦫳𥄕羊羴瞿雔雥鳥烏𠦒冓幺𢆶叀玄予放𠬪𣦼歺死冎骨肉筋刀刃㓞丯耒 

│ 巻三

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⑥⑥⑥⑥⑥⑥⑥
│││殳臤𦘒𠂇
攴皮寸
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││⑦⑦
││卜教
││ 巻四
𡕥
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𪞶
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𦫳
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𠦒
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𢆶
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①①
放𠬪

𣦼
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③③
歺死
│└─────────⇒巻八







├──────────⇒巻五

├──────────⇒巻五







     

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