■■■ 「說文解字」 卷六 を眺める[7]  ■■■
系譜検討をしていて、時に驚かされる部首に出会うことがある。普通に目に付くのは"東"の扱いだが、そうではなく"束"の派生文字"㯻"の方。・・・








│ 㯻:㯻[束+圂]聲
│ 橐:囊[㯻省+石]聲
│ 囊:橐[㯻省+襄省]聲
│ 櫜:車上大櫜[櫜省+咎]聲
│ 㯱:囊張大皃[㯻省+匋省]聲


現代の漢字辞典しか用いたことがないので、漢代のセンスが全くわからなくなっているため、目から鱗的に感じがち、というに過ぎぬのだが。
その切っ掛けは、[束+圂]にある。見た目にはさっぱりわからぬが、掲載されている親字はまさしく袋[囗]を束ねている字形。[㯻省+石]も本来的には[束+𡇈]だったかも。

ここから、合字の文字構造の考え方が見てとれる。
例えばこうなる様に思えてくる。・・・
(部品文字)
 【孤】1筆画文字(現代の2画も1画の場合がある。)
  【融】弧文字集成
   【附】[屮+八]→木
(ほぼママ合字)
 【割込@間/内・・・割込文字例は数は少ないものの存在している。
⿲縦込
⿳横込
 【重込】
⿻ [束+圂]→㯻
  :
合字構成の整理方法もこれに合わせると解り易くなる。・・・
 【並】
⿰左右横並
⿱上下縦並 (incl. 三角配置 四隅配置)
 【反転】
(変形合字)
 【旗】・・・カテゴリー標示。
鋏込@間/内
圧縮
    偏@左
    旁@右
    冠/蓋@上
    脚/底@下
曳長
    ⿸垂@上→左
    ⿹包@上→右
     n.a.@下→左右
    ⿺繞@左→下
     n.a.@右→下
囲構
    ⿶上空
    ⿵下空
    ⿷右空
     n.a.左空
    ⿴無空
  


木東林才叒之帀出𣎵生乇𠂹𠌶華𥝌稽巢桼束㯻囗員貝邑𨛜 

├┬┐ 巻五
⑫⑫⑫
夂久桀
┌─┘ 巻六

├┬┬┬┬──┐
②②②②②  │
東林才叒之  │
│   ├┐ │
│   ③③ │
│   帀出 │
│      ├┬┐
│      ②②②
│      𣎵生乇
│      ├┬┬─┬┬─┬─┬──⇒巻七
│      ③③③ ③③ ③ ③
│      𠂹𠌶華 𥝌稽 巢 桼

├──────────────────⇒巻七

├┐


└┐
 ├𨛜
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