■■■ 「說文解字」 卷七を眺める[3]  ■■■
<日>部首の後継は、<旦・月・冥>が同列に並んでいるかの如き構成になっているようだ。倭的感覚からすれば、これが3貴子誕生の並びと似ているとの印象を持つことになろう。


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②②
旦月冥
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"冥[字義:幽]"の用例は太素杳冥(序の漢文)のみ。その続く部首である"晶[字義:精光]"は用例無し。どうも、夜の観点での、1つ目の光(日)、2つ目の光(月)、3つ目の光(星)という見方を示唆しているようだから、星信仰が全く見えてこない倭国の伝承譚に用いることはなかったということのように思える。

と云っても、"月"の用例に存在感は薄い。其年其月という用例があるが、当然ながら暦月表記が多いからだ。ただ、シーンとしてはインパクトがあるが。
  日月彰於洗目 月踵夾鍾 府無空月…序の漢文
  唯木戸是掖月之吉戸ト而出行之時  月經
  月讀命 小月之山君


尚、巻最初の段<日(旦倝㫃)(冥晶)(月[有朙囧][夕多毌])>⛔の<月>最後の部首群には常用的な言葉の表記漢字が含まれている。
"有"は81例。
"夕": 朝日之直刺國 夕日之日照國也  毎夕到來  何汝兄於朝夕之大御食不參出來  當旦日者 逮淡道嶋 當夕日者 越高安山・・・旦夕酌淡道嶋之寒泉
"夜"は202例。
"外": 內者富良富良 外者須夫須夫  此者坐外宮之度相~者也  「若人 有門外哉」  故出其御子 置稻城外  抱其御子 刺出城外  故不出外 以置也
"多"は368例。
"貫": 以閇蘇紡麻貫針  珠二貫  長一寸廣二分 上下等齊 既如貫珠

  


日旦倝㫃冥晶月有朙囧夕多毌𢎘𣐺𠧪齊朿片鼎克彔禾秝黍香米毇臼凶朩𣏟麻尗耑韭瓜瓠宀宮呂穴㝱疒冖𠔼冃㒳网襾巾巿帛白㡀黹 

│ 巻六

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②②②②②②②②     │
東林才叒之𣎵生乇     │
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③③③ ③③③③③③③ │
束帀出 𠂹𠌶華𥝌稽巢桼 │
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││巻七
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││││├┬┬┐
││││①①①①
││││𢎘𣐺𠧪齊
│││
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││├┬┬┬┐
││││││├┬┬┐
││││││①①①①
││││││片鼎克彔
│││││
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│││││├┬┐
│││││②②②
│││││秝黍香
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│││𣏟
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││①①①
││尗耑韭
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①①①
瓜瓠宀
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│  ②②②
│  宮穴冖
│  ││├┬┬┬┬┐
│  ③③③③③③③③
│  呂㝱𠔼冃㒳网襾巾
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│        ④④④
│        巿帛㡀
│          ││
│          ⑤⑤
│          白黹


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