■■■ 「說文解字」 卷九を眺める[10]  ■■■
部首文字"面"[顔前]の部所属は4文字。
  靦:面[見]
  䩉:頰[甫]
  䩌:面焦枯小[焦]
  靨:姿[厭]

この巻以外でも字義解説では頻繁に使われているが、合字になると6つしか収載していない。
どの様に部に峻別するのか、その方針はつかみきれていないが、"面"の場合は、旁の地位を示している様に思われる。文章は左から目を通すから自然なこと。
  湎:沈於酒[水]
  𩋠:勒靼[革]
  緬:微絲[糸]
  蝒:馬蜩[虫]
  愐:勉[心]
  偭:鄉[人]

こんなことを一応書いているのは巻七で"明"が数多く使われていたから。
もちろん、【日】部と【月】部があるから、当然と思うかも知れないが、極めて多数が字義の解説文に登場してくるだけで、どちらの部にも採択されていない。ところが、近縁の部首でその理由らしきものが見てとれる。
  朙:照[月+囧]
  囧:窻牖麗廔闓明[象形 (賈侍中說 讀與明同)]
"明"とは"朙"の異体と示唆していることになるが、そうう断言してよいか気になる。
  囧囧秋月明 憑軒詠堯老
   [「文選」卷三十一江文通雜體詩三十首#18張廷尉雜述綽]
月光が窓から注ぐ状況の比喩として、太陽光が窓から燦々と降り注いでいる状況(昍)を当てるには、レベルの高い抽象概念化が必要だが、儒教国家にそういう精神的風土があるとも言い難いので。

・・・文字建てしていないが、字義文では用いられている文字は散見されるが、本義や造字経緯について断言しかねることを意味しているのかも。

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包の場合は、部所属は胞と匏で旁。偏にはしないようだ。
この2字は、2種の字体己と巳に対応している。
【包部】胞[月] 匏[夸]
【他部】炮[火] 庖[广] 泡[水] 雹[雨] 䍖[网] 枹[木] 㯡[桼] 𨚔[邑] 飽[食] 鞄[革] 皰[皮] 袍[衣] 袌[衣] 咆[口] 苞[艸] 鮑[魚]
【非収録】疱[疒] 抱[扌] 𡂟[喿] 炰[灬] 瓟[瓜] 狍[犭] 鉋[金] 靤[面] 颮[風] 玸[王] 𮮆[麥] 跑[足] 砲[石] 軳[車] 䛌[言] 䎂[羽] 骲[骨]
  


𦣻面丏首𥄉須彡彣文髟后司卮卩印色𠨍辟勹包茍鬼甶厶嵬山屾屵广厂丸危石長勿冄而豕㣇彑豚豸𤉡易象 

│ 巻八

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②②②②②②②②②②
儿尸毛老衣身臥𡈼从𠤎
││

││ 巻九
𦣻
│├┬┬┬┐
②②②②②
面丏首𥄉須
│┌───┘
│├┬┬┐
③③③③
彡彣文髟
│   │
│  ※↓
├┬┐
││
├┬┐
││②②②
││司卮卩
││  ├┬┬┐
││  ③③③③
││  印色𠨍辟


├┬┐
②②②
甶厶嵬
    ├┐
    ④④
    屾屵
     ├┐
     ⑤⑤
     广厂
      ├┬┐
      ⑥⑥⑥
      丸危石

   ※↑
┌──┘

├┬┐
⑤⑤⑤
勿冄而


├┬┬┬┬┬┬──── ⇒巻十
⑦⑦⑦⑦⑦⑦⑦
㣇彑豚豸𤉡易象
     

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