■■■ 「說文解字」 卷十二を眺める[4]  ■■■
字体的に繋がる<耳>の自明な後継文字は見つからないが、字義が身体部位という点では[𦣝≒頤(chin おとがい)]、微妙な関連性を感じない訳でもない。
ここらの文字群をどの様に階層設定しているのかはよくわからないが、門⇔耳、手⇔𦣝、𠦬⇔女とした。
門→{耳⇔𦣝}→{手⇔𠦬}→{女⇔母}が気分的に良いが、層の繋がりにいかにも難あり(門⇔聞⇔耳⇔挕⇔扌/手)ということで。
│ 巻十二

├┐
②②
門耳
┌┤
③③
𦣞手
┌┤
④④
𠦬女
┌┤

毋民
 │

「古事記」用例は以下の通り。
①戶─②耳─𦣞
"𦣞": 非使用
①戶─②耳─
"手": 79用例
   "掌": 吾掌水故
   "指": 7用例
   "拳": 9用例
   "攘": 列儛攘賊(序の漢文)
   "抵": 大抵所記者(序の漢文)
   "扶": 僕者扶汝命
   "持": 35用例
   "挾": 刺挾木俣而返 手挾天之眞鹿兒矢 各中挾河
   "握": 9用例
   "控": 9用例
   "授": 7用例
   "承": 投夜水而知承基(序の漢文) 蛤貝比賣待承
   "撫": 望烟而撫黎元(序の漢文)
   "投": 13用例
   "挑": 對立相挑
   "摺": 其臣服著紅紐青摺衣 悉濕其所服之丹摺袖
   "擧": 14用例
   "振": 17用例
   "失": 8用例
   "撥": 6用例
   "拾": 25用例
   "拔": 17用例
   "探": 潭探上古(序の漢文) 探赤海鯽魚之喉者
        以鉤探其沈處者
   "摩": 27用例
   "技": 如三技押齒坐也
   "掘": 10用例
   "擊": 10用例
   "捕": 捕我悉剥我衣服 待捕 卽捕其人
        僕捕以貢進 捕其輕太子 其太子被捕歌曰
   "捷": 選聚軍士中力士輕捷而宣者 甚捷行之船也
   "掠": 乃掠取其母王
   "捌": 7用例
   "打": 24用例
①戶─②耳─③手─𠦬
"𠦬": 非使用
…字義は脊ともども「背呂」。
 呂は脊椎骨の意味だろう。
 にもかかわらず、手=𠂿=𡴤として使われていた。
  


𠃉不至西鹵鹽戶門耳𦣞手𠦬女毋民丿𠂆乁氏氐戈戉我亅珡乚亡匸匚曲甾瓦弓弜弦系 

│ 巻十一

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├┐ ├┬┬┬┬┐
②② ②②②②②②
燕龍 沝𡿨永谷雨魚
 ├┐
 ③③
 飛非
┌│┘
│├
│├┐ 巻十二
①①
𠃉不
│└──西

├┐
②②
門耳
┌┤
③③
𦣞手
┌┤
④④
𠦬女
┌┤
⑤⑤
毋民
 ├─┬┬┐
 ⑥ ⑥⑥⑥
 氏 丿𠂆乁
 │   │
   
┌───────┘
├┬┐
⑨⑨⑨
亅珡乚
 ┌┤
 ⑩⑩
 亡匸
┌─┘

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⑬⑬
弜弦
 └────────── ⇒巻十三
     

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