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2000.7.9
 
 


次世代HTML仕様の意味…

 HTMLはウエブの標準言語ではあるが、W3Cの勧告通りの標準とは言えそうにない。

 ブラウザ開発者が新しい技術を次々と登用してきたことと、HTMLが論理記述言語で表現用になっていないのに、見栄えを良くしたいユーザーに応えて機能向上を進めたために、本当の意味での標準化は進まなかったといえよう。

 これからはウエブの時代だというのに、言語の標準化が不完全なままなら、社会の進歩は遅れる。標準化は極めて重要だ。

 現状がどうなっているかみておこう。

 一番普及しているブラウザのインターネット・エクスプローラ(ウインドウズ用)を基準としよう。
 マッキントッシュ用インターネット・エクスプローラならほとんど同じかと考えがちだが、そうでない。一部の機能は利用できない。
 ネットスケープだとどうなるか。かなりの機能に齟齬がある。見え方や、フォントの大きさも変わってくる。レイアウト崩れも頻発する。
 以上は大雑把な違いでしかない。実際は、夫々のバージョンだけでも違ってくる。
 美しいデザインを施しても、違うブラウザで眺めると見栄えが悪かったりしかねないのだ。そのため何種類かを用意している企業もある。少なくとも、どの程度の違いが発生するかのチェックだけは不可欠な状況だ。デザイナーにとっては大変な手間である。
 「皆が見えるデザイン」を貫く企業は、新技術を取り入れることができない恐れさえある。

 問題はこれにとどまらない。HTMLとは違う言語が使われ始めたからだ。携帯電話のブラウザ用言語は以下のように大幅に異なる。
 ・iモードはHTMLに良く似ているcompactHTMLを使用。
 ・J-PHONEはHTMLの省略形に近いが、全く独自のMMLを使用。(但しHTMLも使える。)
 ・WAP対応(cdmaONE)はHTMLに似てはいるが、独自のHDMLを使用。(但しHTMLも使える。)

 携帯電話がインターネットに接続したといっても、独自で閉じた世界を構築してしまったら、その意味は薄れる。どの端末からでも極く普通のウエブが見えるような仕組み作りを追求すべきといえよう。HTMLをcompactHTMLに変換するソフトを用意しないと、携帯電話でインターネット接続者が増えたといっても、それ程大きな意味はないだろう。

 但し、このような考え方は一般的ではない。W3Cの動きなど意に介さず、HTMLとの互換性皆無の新言語を主張する人も多い。言語の標準化が進まなければ、マルチメディア化など進む筈が無いのだから、隠れ「アンチ・マルチメディア」派が多いということだ。いくらこのような動きを進めても、結局利用されなくなるから徒労に終わと思われるのだが。---

 さて、標準化へのリーダーシップ発揮では、今一歩のW3Cだが、次世代HTML仕様を勧告できるまでになった。(「XHTML 1.0」勧告 http://www.w3.org/2000/01/xhtml-pressrelease.html )
 99年にE-コマースの基本となると騒がれ続けてきた、XMLを取り入れたHTMLのことだ。このまま進むなら、2000年は転回点として歴史に記録されることになろう。この規格で、本文(ボディ)と表示法(スタイル)が分れる。技術発展に対応できるアーキテクチャーになる訳だ。勿論、世界の情報を統一基準で読み取れることになる。今までは単なるテキストや映像情報だったものが、万国共通の意味を持つ内容に変わる。しかも、SMILデータとの組み合わせも可能になると、放送や報道記事のような総合情報も一挙に同じ土俵で管理できることになる。
 ついにマルチメディア表現の原型が誕生した。これをいち早く標準化して、率先して活用を進める社会だけがハイスピードで発展することになろう。


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