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2003.10.23
 
 


自動車規格の戦い (4:階層構造)…

 「CAN Class-B」と「LIN」が現在の車LANの骨格を作っていることを述べた。
   → 1:欧州の挑戦
   → 2:LINの制覇
   → 3:CANの意義

 以上は、実は大雑把な話しである。
 現実には、「CAN Class-B」といっても様々な仕様がある。
 そのため、全体の流れを見誤り易い。

 例えば、米国勢3社はISO 11898[正確にはJ2284]に準拠していても、容量が500kb/sの「CAN Class-B」を導入している。500kb/sなら、高速の容量だから「CAN Class-C」に近い。

 いわゆる、ボディ&コンフォートだけなら125kb/sで十分である。4倍もの情報量が必要なのは、エンジン周りの制御や、操縦機構にに関係するからだ。
 つまり、ボディ&コンフォートの「CAN Class-B」125kb/sと並列で、容量を大きくした「CAN Class-B」規格の高度なネットワークを同居させようという考えている訳だ。
 10kb/s程度の「LIN」が、125kb/sの「CAN Class-B」に連結し、さらにこれが500kb/sに繋がるという構想といえる。

 ところが、欧州は500kb/sの「CAN Class-B」を避け、欧州発の別規格を進めている。ここが、これからの勝負どころである。(この規格については後述する。)

 何れの規格になろうが、10kb/sの「CAN Class-A」と125kb/sの「CAN Class-B」に、更に高容量のプロトコルのネットワークが繋がるといった階層ができあがりつつある。
 そのようなネットワークとしては、車制御関係の高速処理と、車外とのネットワークとも接続する大容量ネットワークが必要になろう。

 無線通信や、125kb/sの「CAN Class-B」との接続性を考えると、外部接続のために、安価な500kb/sの意義も捨てきれないが、インターネット時代の規格としては不完全である。
 500kb/sレベルでは、ストリーミング送信や車PC時代には対応できない。
 メディア&エンタテインメントの領域のネットワークは大容量規格が基本といえよう。

 この規格は、昔からITSとして騒がれていたため、早くから動きがあった。
 1999年にはMercedes S-classに「D2B」を搭載した。光ファイバー型規格に進むということで選定されたものと思われる。一方、10Mb/sを越すBoeingの「IntelliBus」も入ってきた。
 しかし、結局のところ、低コストで開発し易いものが使用されている。
 その結果、「MOST(Media Oriented System Transport)」と「IDB-1394(IEEE-1394/Firewireの自動車版)」が大半を占めている。
 現在、両者の標準争いが発生しているといえよう。


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