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2004.12.1
 
 

イメージリンクのインパクト…

 デジカメをプリンタードックに直接載せ、ボタンを押すだけで、写真プリントを出力できる仕組みの宣伝をよく見かける。

 これは、コダックが2004年9月27日に発表した「“イメージリンク”プリントシステム」だ。(1)
 米国で売れているとされる「Kodak EasyShare」(2)の改良版らしい。

 詳細はよくわからないが、プリンタは昇華型熱転写方式である。
 (300dpiの連続階調だろうが、インクジェットなら4800dpiに相当するかもしれない。)

 この方式は、固形インクを熱で転写するだけだから動作音は小さく、小型化は容易で、美しいプリントが可能だ。ところが、ランニングコストが高いのである。
 又、機器を安価にするのもそう簡単ではなかった。(3)

 このため、美しい画像を実現でき、ランニングコストが低いインクジェット方式が市場の主流となった。

 しかし、コダックは、あえて熱転写方式の普及を図るつもりのようだ。

プリントシステム規格参加デジカメ企業 (*:プリンタ企業)
ImageLink(1) PictBridge(4)
イーストマン・コダック

オリンパス



コニカミノルタフォトイメージング

三洋電機


ニコン


ペンタックス


リコー
イーストマン・コダック*
LG電子
オリンパス*
カシオ計算機*
キャノン*
京セラ
コニカミノルタフォトイメージング
サムスンテックウイン
三洋電機*
(セイコーエプソン*)
ソニー*
ニコン
Hewlett-Packard Japan*
富士写真フイルム
ペンタックス
松下電器産業*
Leica Camera
リコー
 この動きを見て、今から独自の新規格を始めるのはいかがものか、と語る人が多い。
 しかも、キャノンやソニーといった大手が参加メンバーに含まれていない。支持を集めていない規格を導入すべきではない、という訳だ。

 もっとも、こうなるのは仕方が無い。
 昇華型プリンターでは、インクと用紙は機器に合わせた専用品を使わざるを得ない。
 プリントエンジンをコダックからOEM調達し、消耗品はコダック製品に限られる、というのではビジネス展開を図る気にならないから、当然と言えよう。

 従って、一見すると、コダックが無理に新規格を展開しているように映る。

 しかし、コダックのプリンタードックの製品仕様を見ると、ImageLink だけでなく、PictBridge にも接続可能なようだ。
 そうなると、PictBridge と競合する規格と考えるのは早計である。

 つまり、この動きの本質は、ImageLink とは言いがたい。

 注目すべきは、銀塩写真品質Eサイズのプリンタの小売価格が10,000円台になった点の方だろう。
 ここまで機器が安価になると、販売は容易になる。そうなると、専用紙と専用インクを詰めた専用カートリッジの大型市場が開ける可能性がある。

 つまり、Eサイズのプリント市場をインクジェットから奪う動きが始まったのである。

 --- 参照 ---
(1) http://wwwjp.kodak.com/JP/ja/corp/news/0904/290904_76.shtml
(2) http://wwwjp.kodak.com/JP/ja/corp/news/0704/120704_51.shtml
(3) ホーム用製品例 http://prodb.matsushita.co.jp/product/spec.do?pg=06&hb=SV-AP30
(4) http://www.cipa.jp/pictbridge/index_j.html
(5) http://www.shinko-elec.co.jp/NewsRelease/new_55.htm


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