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2002.1.21 |
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軽水炉問題(4)…日本の軽水炉は年間900トン程度のウラン燃料廃棄物を産出するという。膨大な廃棄物量である。今までは、この廃棄物処理を海外に委託していた。しかし、好き好んで、危険物を受け入れようと考える国民はいないから、早晩、海外委託が困難になるのは自明である。といって、国内に保管すれば、短期間で置き場にこまる。早急に対処しなければ、廃棄物があふれ、発電中止に追い込まれかねない。 従って、発電量に見合った廃棄燃料の再処理・保管の仕組み構築は緊急課題だった。 ようやく、再処理工場が稼動し始めるから、この問題は解決したと考えがちだが、実は問題が残っている。 当然ながら、再処理すれば、核爆弾に転用できる大量のプルトニウムが生産される。核武装の疑惑を避けるためは、このプルトニウムは、保管せず燃料に使うことになる。 もちろん、可能なら、プルトニウムを高速増殖炉用燃料にしたいところだ。しかし、現時点の技術水準では、稼動したところで、設備寿命を考えれば投資はペイしまい。下手をすれば、原子力船と同じ運命を辿る可能性がある。 そうなると、軽水炉(プルサーマル)燃料が現実的だ。だが、現行のウラン燃料は極めて安価である。ウラン燃料の需要・供給を考えれば、価格が今後高騰する可能性も薄い。プルサーマル燃料の軽水炉の経済性が高まる技術も登場しそうにない。そうなると、わざわざ新燃料を投入して、高価な発電に換える意味は薄い。 極く自然に考えれば、プルサーマル技術にこだわらず、プルトニウム・廃棄物管理システムの開発に注力すべきではないだろうか。 エネルギーの将来の目次へ>>> トップ頁へ>>> |
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