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2002.1.21
 
 


コジェネレーションの衝撃…

 コジェネレーションは古くから将来有望と言われ続けていきた。ところが、日本では普及が進まない。都市再開発の進展に伴って、これから展望が開けるという楽観的な見方もあるが、その歩みはのろく、とても期待できそうにない。

 もともと、厳格な配管規制がある上、地域の配管設備構築費用が膨大なので、コジェネ設置のメリットが限定的なのだ。政治状況を考えれば、この状況が急激に変わるとは思えまい。

 しかし、遅かれ早かれ、コジェネが基本となると考えるべきだ。燃料から熱だけを取り出すという、無駄なエネルギー消費の仕組みを是正する動きは、必ず進む。
 熱が必要なら、まずはエンジンやガスタービンが回り、その廃熱を活用する仕組みが取り入れられる。地域供給型のコジェネの普及が進まないのなら、末端からコジェネが普及していくだろう。



 といっても、末端に注目が集まっているとは言い難い。ボイラー統計は設置容量だけしかわからず、稼働状況がわからないから、ビルのコジェネ市場は不透明なままだ。コジェネを進めたい人は少数派に留まっているのだ。
 しかし、技術が進展すれば、イノベーターが登場し、こうした沈滞ムードは一気に吹き飛ばされるだろう。

 すでに、その兆候はある。

 99年、自動車メーカーが家庭用コジェネ機器の商用プロトタイプを提示した。0.5m角で高さ1mの温水・発電機である。発表によれば、エネルギー効率は8割。コストの壁さえ越えれば、革命的なエネルギー効率が実現できることになる。
 高度なエンジン開発能力を持つ企業のこうした動きが「エネルギー革命」を牽引していくことになろう。


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