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魚の話 2005年6月17日 |
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あなごの話…水涸れの 年の大きな 穴子かな 斉藤夏風穴子は文字通り、穴に棲んでいる夜行性の魚だ。 そのため、夏なら夕涼みを兼ねた釣りを楽しむことができる。釣り船もでている。夕刻に乗船し、9時すぎには終了というスケジュールである。日程を上手くあわせれば、花火も見れるかもしれない。 但し、遠方に行くこともあり、船酔いで楽しいどころではない人も出るようだが。 本当なら「梅雨穴子」が美味しいらしいが、暑くなってからの方が気分がでるだろう。それに夜の海は冷えるし。 短時間だから素人も面白いというより、この釣りのウリは江戸の旦那気分になれるという点ではないだろうか。それに早起きが苦手の夜行性でも問題ない。 但し、船代は1万円弱とそう安くはないから、料亭のアナゴ料理にするか迷うような人はよした方がよい。 要するに江戸時代から続く道楽なのである。 道具は、2〜3尺の簡単な竹竿に、釣り鐘型15号の錘にうなぎ針11号。ハリスは3号で5〜6cm程度とし、蛍光発光体(パイプとビーズ)を取り付けるだけ。 大したものではないから、針金で糸のガイドをつけた自作竿で楽しむのも面白い。どうせ季節が終わったら捨てるものだし。 しかし、そんなことをしなくても500円位の安モノの竿で十分らしい。あとは船宿で仕掛けを買うばよい。 バケツは借りれるから、クーラー不要であり、会社帰りに寄れる。 (釣り上げたアナゴは頼めば宿が裂いてくれる。) もっとも、スーツにビニールの使い捨て合羽を羽織った姿が粋とはいえないかもしれないが。 竿は2本差しが望ましい。いかにも江戸の旦那臭さがでるからというだけのことだが。 アオイソメを針につけ、錘が底についたら、天秤スタイルで、トントンと微妙なリズムで叩いておびき寄せる。 情緒満点ではないか。 当たりらしきものがきたら、さっと釣り上げる。この感覚だけは難しいらしい。しかし、当たりそのものも今一歩という人もいる。 もともとアナゴは何でも食べる手の魚だから、素人でも釣果は約束されたようなものだと思うが、実際はそうではないようだ。 “江戸前穴子”が流行り過ぎて、穴子胴の漁がすぎ、アナゴの数が少なすぎるのかもしれない。 美味しいのは大アナゴだが、余り太っていない方がよいのだと。食い過ぎアナゴは流石に雑味が入るのだろうか。といっても、そんなものが釣れるとは限らないが。 もっとも、これは寿司ネタや焼モノ、煮モノでの話だ。天麩羅にするなら30cm以下の小振りで十分美味しいそうだ。江戸前を狙うならこんなところが無難だろう。 大アナゴの焼モノを求めるなら、東京湾での釣りなどに期待せず、仙台湾か瀬戸内海ものを料理屋で食すがよかろう。出費は覚悟せざるを得ないが。 もっとも、日本に入っているのは、韓国産が多い。身が硬いと言う人もいるが、韓国では、刺身(調味料は酢+コチュジャン)でも食べるし、穴子焼、ぶつ切りで入れた鍋なども人気があるようだから、味がよいものが多いのではないか。 なにせ、アナゴ類似の海蛇も輸入されているそうだ。加工が上手なら結構いけるのだろう。 アナゴ加工品だけで2005年度年商82億円を稼いだグリーンハウスも韓国・中国産である。美味しいから売れるのだろう。 「魚」の目次へ>>> トップ頁へ>>> |
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