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魚の話 2006年9月29日 |
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きびなごの話…見上げれば 黍魚子踊る 伊豆の海 ダイバーの詠みし駄作と聞く「黍魚子の菊花造り」は、鹿児島名物としてよく知られている。 新鮮なキビナゴの頭と内臓を除き、素早く手開きして、腹の方を二つ折りにし、薩摩焼皿鉢に、菊の花のように円形に盛り付ける料理だ。 東京では、おろし生姜醤油で食すことが多いが、本場では酢味噌だれらしい。 それにしても、美しい魚である。 銀色に光る皮の部分と、透けて見える身が、輝いている。 錦江湾の宝石との表現がピッタリとくる。 “一年中とれますが、旬は夏”(1)とのことだが、それは獲り易い時期ということだろう。小さい魚を楽しみたいなら、10月頃がベストだと思う。 寿命は1〜2年だろうから、若いのを食すのが粋だと、勝手に解釈しているのだが。 それに、菊花造りなのだから、せっかくなら、その季節に味わいたいものである。 鹿児島料理として有名ではあるが、漁獲量では、高知の西端にある宿毛市が抜きん出ているらしい。 おそらく、キビナゴの統計はとられていないだろうから、よくわからないが。 尚、日本には、キビナゴ属5種のうち3種(キビナゴ, バカジャコ, ミナミキビナゴ)が生息しているのだそうだ。(2) 要するに、黒潮が流れる、沖縄-鹿児島-宮崎-高知-和歌山なら、どこであろうと獲れる魚だ。それぞれの漁協が、どの魚種に力を入れるかで、漁獲量の差がつくだけのことだろう。 宿毛では、キビナゴの手作り佃煮にも挑戦しているそうだ。キビナゴへの入れ込みの姿勢では一番かもしれぬ。(3) 東京で食べるキビナゴは輸送に便利な九州モノや和歌山モノと聞かされていたが、もしかすると、宿毛産のバラ凍結品なのかも知れない。 ちなみに、伊豆半島の西海岸辺りの方言(4)では「キミ」だ。どうも、鰯の一種という位置付けのようだ と言う事は、この辺りの産は築地には向かわない。もったいなくも、釣り餌とするに違いない。 --- 参照 --- (1) http://www.pref.kagoshima.jp/home/japanese/profile/gaiyou/3c3.html#3 (2) http://www.shunmaga.jp/zukan/gyokairui/kibinago/kibinago.htm (3) http://www.pref.kochi.jp/~kensan/brand/18plan3.pdf (4) http://www11.ocn.ne.jp/~suisiizu/gyomei.htm 「魚」の目次へ>>> トップ頁へ>>> |
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