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魚の話 2006年11月17日 |
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はたはたの話…ハタハタや 野菜を炊いて ポン酢つけ 食い意地だけ「秋田名物、八森、ハタハタ、・・・」は、ラップ音楽の原点とも言われる、秋田音頭の出だしだが、それにしても、ハタハタとは、面白い名前をつけたものだと常々思っていた。 ハタとは違う魚なのに、ハタハタと音をダブらせ、幼児語のような感じもするからである。 にもかかわらず、漢字では、魚偏に雷と書く。カミナリウオとは縁遠いのに、大仰な字が当てられているのも、不思議だ。 お〜、そうなのか。 雷鳴轟く頃に獲る魚ということで付いた名前なのだそうである。(1) そういえば、誰でも知っている「“晴”(2)天の霹靂」という言葉がある。しかし、ヘキレキに対する訓読みは聞いたこともない。これが、“ハタタ”か“ハタハタ”なのだろう。勉強になる。 それが何になる、と言われれば、答えに窮するが。 冬の日本海では雷がよく鳴るとはいえ、そんな天候でも獲りに行く位だから、余程食べたかったか、獲ることに特別な意義があったに違いない。 ・・・と想像するのは、おそらく飽食の時代の見方だろう。 日本海側の冬の気候の厳しさのなかで、食べていくのは並大抵なものではない。 いつ飢饉に直面してもおかしくなかったのだと思う。 そんななかで、鱗が無くて食べやすい上、柔らかい白身で、脂がのって美味しい魚を、鱈腹食することができる有難さ。 この幸運を雷神に感謝しながら、ハタハタを頂いたに違いない。 そんな雷神が遣わした魚を醤にして、日々頂けるようにするのは、自然な流れだろう。 勝手な想像だが、「しょっつる(塩汁)」は、味が良いと言うより、縁起のよい食材として広まったのではなかろうか。 しかし、そんな、感覚も失われて久しい。 今では、ハタハタの漁獲量は僅かになり、鍋(3)で気軽に味わうなど高望みになってきた。輸入品で、まあなんとか凌いでいるといったところだろう。 「しょっつる」の原料もほとんどが他の小魚になっている筈だ。昔のままの製品もあるだろうが、さぞやお高いことだろう。 こうなることは、わかっていた筈だ。 根こそぎ獲る、底引き網漁をずっと続けたのだから、たまったものではない。おそらく、海の生物バランスは大きく崩れた。 そこで休漁したり、稚魚の放流を行っているようだが、はっきり言って効果は神頼みに近い。 食餌の連鎖は複雑だから、いくら努力したところで、元に戻せるとは限らない。 --- 参照 --- (1) http://www.shunmaga.jp/zukan/gyokairui/hatahata/hatahata.htm (2) 正しくは, 「晴」ではなく, 「青」 http://gogen-allguide.com/se/seitennohekireki.html (3) http://www.akitafan.com/cooking/56.html 「魚」の目次へ>>> トップ頁へ>>> |
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