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魚の話 2008年6月27日 |
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わたりがに の話…黙々と 狼藉蟹と 格闘す ガザミ系はいかにも好戦的な感じがする。 出汁にするならよいが、身をほじくり出して食べるのは、殻も固くえらく厄介。 ワタリガニをガザミの大型と誤解していた。ウエブを見ると、ガザミの通称名のようだ。 ただ、ワタリガニ科ガザミだから、一般人がどう呼ぼうとたいした問題ではなさそうだが。 頭に入っている知識は、1960年代のものが多く、結構間違っていそうな感じがした。 と言うか、ガザミのように、家ではお目にかかったことがないものについての情報源が偏っているということである。それはそれで、実は楽しい思い出なのだが、今の、中学・高校生はどのようにそんな知識を得ているのか、大いに気にかかる。 そういえば、「ガニは食べるな」とか、「柿とは相性悪し」とも聞かされた覚えもあるが、こちらの真偽はどうなのだろう。こんな食べ方はまずないから、わざわざ調べる気はおきないが。 ただ詳細な画像だけは、つい検索してしまう。眺めるだけで楽しいからでもある。どうしてここまで集中力が発揮できるのか感服もの。公開してくれる図書館に思わず感謝したくなる。 → 京都大学理学部動物学教室所蔵 『Fauna Japonica. Crustacea』ガザミ(雌) (C) 京都大学図書館 ところで、何故、ガザミの印象が強いかといえば、身が少なすぎ、食べるのが余りに面倒くさかったから。今は、小さな蟹の身を自分で穿り出して食べることなどなさそうである。海外の労働力安価な場所で処理して、身だけを冷凍か缶詰で持ってくるに違いないから。ガザミなら、とんでもなく安価な筈だ。 昔は、買い手もつかない蟹を食べること自体も面白かった。それで、会話も弾むのだ。 今の子供は、超安価な食材を嬉しがるとはとうてい思えないから、歓待パターンはどう変わったのだろう。そもそも漁村などに遊びには行かないか。
そんな話は一般的だったようである。 ・・・ “闇の夜が来ると、擁剣蟹は急に元気づいて活躍を始める。そして波底の暗がりにまぎれて、大勢の仲間を誘い合せ、海から海へとはてしもない大袈裟な旅を続けることがよくある。夜の海に網を下す漁師たちが、思いがけないあたりでこの蟹を引き揚げて、その遠出に驚く”(1) 今思えば、当時出てきた蟹は、小さな「石蟹」だったようだ。 そう思ったのは、自製カニ網漁に失敗し、“イシガニ拾い”という、危険な夜の磯遊びを楽しんだ話を読んだから。 → 玉置豊: 「トングでカニを捕まえた」 Daily Portal Z [2007.12.17] (C) NIFTY 読んで思ったが、蟹を食べるなら、旨みがにげないよう蒸すに限るという点。 それに、熱湯に入れると大暴れして熱湯が飛んだりしそうな気もするし。 もっとも、揚げた渡り蟹も素晴らしい。ただ丸ごと食べられる脱皮直後の“Soft-Shell Crab”の話だが。 --- 参照 --- (1) 薄田泣菫: 「艸木虫魚」“蟹”1929年初出 [青空文庫] http://www.aozora.gr.jp/cards/000150/files/3309_8193.html (ガガミの種類の参考元) ぼうずコンニャクの市場魚貝類図鑑 甲殻類カニ図鑑(短尾類) http://www.zukan-bouz.com/zkanmein/koukakumokuji.html (Soft-shell crab in New Orleansの写真) 100 2574.jpg [Wikipedia] http://en.wikipedia.org/wiki/Image:100_2574.jpg 「魚」の目次へ>>> トップ頁へ>>> |
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