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魚の話  2008年10月31日
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Soapfishの話…


  石鹸で 洗い流そう 悪の影

  近づくと危険という程度で身が守れる時代ではなさそうだが。


 「金色リボンの石鹸魚[Goldribbon soapfish]」という名称がついた、ハタのような魚がいる。(1)関東以南の日本から中国沿岸部と、オーストラリア北部沿海に棲んでいるらしい。

 日本名はルリハタ[瑠璃羽太]
 コバルトブルーに真黄色の筋といういでたちで、ぼうずコンニャク氏が語るように、“色合いがうまそうでない”(2)魚である。
 もっとも、食べるつもりなどさらさらないダイバー達には、これだけ派手ならさぞや大人気。

 英語名が石鹸魚となっているのは、毒の入ったヌルヌル液を出すから。そんな手の魚を一括りにしてGramistid Fishとして分類するようだ。Grammistin毒を出す魚ということ。(ルリハタ、ヌノサラシ[布晒]、キハッソク[木八束]、アゴハタ[顎羽太]が代表的(3))

 突然、毒を出されるとこまるのか、綺麗な色にもかかわらず、“水族館にはあんまりいない”(4)そうである。
 小生は、美ら海水族館の大水槽で見かけた覚えがあるが、他の魚と一緒に飼って大丈夫なのだろうか。

 それにしても、鱗の無いウナギなら、ヌルヌルに毒を入れて防御するということはあろうが、鱗がある上に、界面活性剤機能までどうして必要なのだろうか。

 その理由を魚にたずねる訳にもいかないから、簡単に答えはみつからないかも。しかし、毒の構造の方は詳細までわかってきたようである。なにせ、面倒なcDNAクローニングまでされているのだから。(5)

 --- 参照 ---
(1) Goldribbon soapfish http://www.fishbase.org/Summary/SpeciesSummary.php?id=7701
(2) 「ルリハタ」 ぼうずコンニャクの市場魚貝類図鑑 http://www.zukan-bouz.com/hata/sonota/rurihata.html
(3) Y.Oshima, et.al.: “Comparion of Grammistins from Four Species of Grammistid Fishes” 日本水産学会誌 40(2)223-230 [1974]
  http://rms1.agsearch.agropedia.affrc.go.jp/contents/JASI/pdf/society/08-4962.pdf
(4) 「ルリハタって知っていますか??」 二見シーパラダイス飼育係の落書帳 [2007.11.17]
   http://seapara.jugem.jp/?eid=104
(5) 平成17年度日本水産学会大会#634 梶辰幸,et.al.
   http://www.miyagi.kopas.co.jp/JSFS/INFO/jsfs-pro.pdf
(Goldribbon soapfishのイラスト) [Wikipedia] (C) Dr Tony Ayling
  http://en.wikipedia.org/wiki/Image:Aulacocephalus_temminckii_(goldribbon_soapfish).gif


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