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魚の話 2009年7月24日 |
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ふのりの話…海藻の 力を感じる 布海苔汁 健康ムードに乗ってフノリ採りが盛んなようだ。 籠さえあれば、あとは労力だけでよいらしい。採れる量があればの話だが。 余り見かけなくなったと言う人もいるが、どうなのだろう。 ↑(C) 伊豆の海中壁紙 フノリには2種類ある。真布海苔と袋布海苔。両者は区別して売られてはいないようだ。北の方はフクロノリが主流のようだが。(1) 生物学の分類では、このほかに花布海苔と糸布海苔も仲間らしい。食用にはしないらしいが。 子供の頃は、フノリとは、障子紙を張る糊用の海藻と思っていた。と言うのは、煮溶かして糊にするために、漂白して乾燥した薄褐色の板フノリが売られていたから。障子紙を山積みしている横には必ずあった。実は、使っているところを見たことはないが。(伊豆でよく見かける漆喰工芸は、フノリ入りだそうで、昔は安価なものだったようだ。) 現在では、板ふのりは、絹糸加工や洗い張りとか、伝統和紙工芸にしか使わなくなっているのでは。おそらく、高価な特殊糊剤とされていよう。 もっとも、今考えれば、フノリと言っても、海藻の糊と、小麦の「麩糊」の名称が混然としていた気もする。雀が食べる糊は、デンプンだろうし。(2) 子供の思い込みで、まさか食用になる海藻とは考えていなかったのだが、大人になって、磯料理の店で食べた海藻をフノリだと聞いて驚いた覚えがある。 当時の印象としては、ドロドロ感の面白さのみ。その後、わざわざ食べる気にはならなかった。 ところが、そのうち、印象は一転。食卓に登場するようになり、ぬめり感に慣れてしまうと、こてがたまらないのである。 一つには、年齢のせいで好みが変わったせいもあろうが、定番海藻のワカメが急速に美味しくなくなってきたせいも大きそうだ。紙のような若布は御免被りたいが、そういかない。今も、質は落ちる一方。 こうなると、海藻らしさが楽しめるフノリが嬉しい。 最近はスーパーの棚に必ず並んでいるところを見ると、海藻サラダで食べる人が多いのだろう。 そういえば、新潟名物のヘギ蕎麦とは、つなぎがフノリだそうである。織物の緯糸をピンと張るために使っていたものを活用したのだとか。(3) まあ、好き好き。 --- 参照 --- (1) 「ふのり漁業」 北海道水産業改良普及職員協議会 http://www.fishexp.pref.hokkaido.jp/shidousyo/fishery/gyogyou/funori/funori.htm (2) 楠山正雄: 「舌切りすずめ」 [青空文庫] http://www.aozora.gr.jp/cards/000329/files/18378_12098.html (3) 「そばへのこだわり」小嶋屋総本店 http://www.kojimaya.co.jp/kodawari/index.html (富賀浜の画像) (C) 伊豆の海中壁紙 http://sunahama.jp/omake/ 「魚」の目次へ>>> トップ頁へ>>> |
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