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魚の話 2009年8月21日 |
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くびれずたの話…どことなく 実り損ない マスカット 潮の滴で 輝く緑 東京でも「海ぶどう」を見かけるようになった。モズクに次ぐ地位を占めることはできるだろうか。 「括れ蔦」と聞かされ、それが、どんな食品か想像もつかなかった。どこからか発掘されてきた健康食品の野草名かと思ったら、沖縄で必ずでてくる海藻、「海ぶどう」の名称なのである。 素人目には、“クビレズタ”という名称はいまいち馴染めぬ。葡萄とは思えないが、“括れ”というより“房”だし、食用なので、“ずた”より“つた”の方が嬉しいというだけのことだが。 魚は面白い名前が多い上、学者に文句をつける人もいたりして、いかにも個性的で、外野は楽しめるが、海藻分野はそういかないようだ。海藻学者は真面目一本槍なのかも。 “海ぶどう”を初めて見た時に驚いたのは、生の海藻にもかかわらず、冷蔵庫に入れずに売っていたこと。暑い沖縄でそんなことをして大丈夫なのか、えらく気になった。 聞くと、冷えると粒が萎びるからだとか。それにしても、室温で結構持つのだから、流石、南の島の海藻である。 コレ、粒を潰す食感を愉しむだけの食べ物。潰れてしまったら無価値であり、冷やす訳にはいかないということのようだ。 もっとも、食感だけと感じるのは素人だからかも。専門家の評価は、“旨味と香りがあって美味”。(1)刺身のツマだけでなく、“江戸前ずしの変わりネタとしても面白い”とのこと。考えて見れば、茄子の漬物がネタになるのだから、そんなものかも。 それに、沖縄メニューには、「海ぶどう丼」があるそうだし。 この海藻、人気が上昇しているようで、冷凍保存法まで開発されたそうだ。(2)これで、全国のスーパーに並ぶようになるのかも。もっとも、そうなると、東南アジアからの冷凍モノが市場を席巻するのかも知れぬ。 さらに、「フサイワズタ(房岩蔦)」という、よく似た海藻も登場しつつあるらしい。(3) 海ぶどう市場は競争激化必至ということか。 --- 参照 --- (1) 「クビレヅタ/海ぶどう」 ぼうずコンニャクの 市場魚貝類図鑑 http://www.zukan-bouz.com/kaisou/ryokusou/kubireduta.html (2) 「海ブドウを圧縮冷凍 新保存法開発、販路拡大に期待」 琉球新報 [2009年7月30日] http://ryukyushimpo.jp/news/storyid-147759-storytopic-4.html (3) 西垣友和:「丹後の海の生き物(フサイワズタ)」 京都新聞掲載 http://www.pref.kyoto.jp/kaiyo/fusaiwazuta.html (マスカットのイラスト) (C) 素材屋じゅん http://park18.wakwak.com/~osyare/index.html 「魚」の目次へ>>> トップ頁へ>>> |
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