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魚の話  2009年12月4日
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すずめだいの話…

  雀鯛 そこのけそこのけ 大物獲れる

← イラストby (C) 素材屋じゅん

 スズメダイは、“小骨が硬い!、身が少ない!”(1)ため、食べる人は少ない。餌取り屋なので、最高に嫌われているせいもある。コマセ喰いの輩と見なす人もいるようだ。
 と言うことは、実は、養殖業並みに脂がのっている魚ということかも知れぬが。

 もっとも、脂は良くても、小骨はたまらん。
 「おせん殺し」という別名も頂戴しているそうで、(2)食通以外は避けて当たり前だ。
 知人が、高級店で鯛の塩焼きを食べ、小骨を喉にひっかけ病院行きになったことがある。なんともなかったから、周囲は誰も同情しないが、ご本人は必死の形相だったらしい。鯛ほどではないにしても、ご注意あれ。

 といっても、この魚が好物の地域もある。萩では、旬[6〜8月]に“背ごし”[薄く引いて氷水でしめた刺身]を堪能するとか。(3)

 有名なのは、博多の「ああぶってかもは うろこんごと あぶってかめばうまかとよ」(4)である。“塩漬けしたものを火にあぶって、頭からバリバリ食べる”(5)そうだ。檀一雄の宣伝の結果だろうが、今や、珍味マニア向け食材ではないか。

 もっとも、済州島の一部では、刺身[チャリフェ]がおかずになっている。(6)観光的には、ムルフェ[刺身・ 大蒜/葱入りの冷たいスープ]のようだ。(7)どう見ても、漁師料理だと思うが、骨をどうしているのかわからないが、人気があるのだろうか。

〜スズメダイの仲間〜 (8)
青色系 青葉, 長崎. 瑠璃
黒縞系 三筋琉球, 石垣, 天竺
オヤビッチャ, ハワイアンサージャント
黄・橙色系 黄金. 高砂, 熱帯, 山吹
レモンダムゼル
 それにしても、こんな話を聞いても、どうも食指が動かない。
 それは、スズメダイの仲間が熱帯魚というせいもある。食べるよりは、見て楽しむ魚という感じがするからだ。
 どれも、色とりどりである。
 雀鯛だけが地味な色。棲むところが北限ということもあろうが。
 しかし、色が雀色でもないのに、どうしてこんな名称になったのだろう。
 餌をチュンチュンと丹念に食べるという意味ではないと思うが。ひょっとすると、焼き鳥と同じで骨っぽくて身が少ないということかナ。

 --- 参照 ---
(1) 「釣りの外道楽:スズメダイ」blog e-BUB'sおさかな天国 [2006/09/03]
   http://osakanaparadice.at.webry.info/200609/article_2.html
(2) 山口勉[対馬いづはら病院 耳鼻咽喉科]: 「咽頭の魚骨異物 〜魚の骨を引っ掛けたら〜」
   http://www008.upp.so-net.ne.jp/kyusyu20/jibikanohanasi/page052.html
(3) 「萩の魚市場から 今週のお魚 やはで(スズメダイ)」 NHK-道の駅/萩しーまーと [2008年6月11日]
   http://www.axis.or.jp/~seamart/contents/info%202008/suzume-06.11/index.html
(4) 「あぶってかも」 逆引き博多弁事典
   http://homepage2.nifty.com/mistaker/gyakubiki.htm
(5) 「あぶってかも」 まるごと福岡・博多
   http://www.city.fukuoka.lg.jp/showcase/theme/db_object_93.html
(6) 「刺身・おかず類」 Saisyuu.com
   http://www.saisyuu.com/xe/Food_clothing_and_shelter_life
(7) 「まだある済州島の魅力」 Korean Air 日本
   http://www.koreanair.com/local/jp/ld/jpn/aa/kt/column_05_v2.jsp
(8) スズメダイダイ科(クマノミ以外)
   http://www.geocities.jp/iknp017/sub5-3suzumedai.html
(すずめのイラスト) (C) 素材屋じゅん
   http://park18.wakwak.com/~osyare/index.html


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