表紙 目次 | 魚の話 2017年11月30日 ごまはぜ の話░ 胡麻は 小粒でキリリの 心意気胡麻を撒いたような風景があったのだろう。 "幼魚体型類"{擬似ハゼのカテゴリー}たる"白子魚[シラスウオ]"はすでに取り上げた。[→] ついでに、世界最小の魚のランキングを記載したが、そこには胡麻鯊が登場する。胡麻鯊は幼体タイプとは違うが全長2cm以下と、驚くべき小ささ。 【1位】鯉系 ダニオ族パエドキプリス類(Paedocypris) Dwarf fairy minnow(progenetica) …♂9.8mm・♀7.9mm@スマトラ泥炭湿地帯[pH3] 【2位】鯊系 白子魚類(Schindleria) Stout infantfish(brevipinguis) …8.4mm・♂7.0mm@豪州東珊瑚礁(グレートバリアリーフ等) (an infantfish)(praematura) …2.5cm 【3位】鯊系 胡麻鯊類(Pandaka) 小人胡麻鯊/Dwarf pygmy goby(pygmaea) …♂11mm・♀15mm, 4〜5mg@フィリピン 【4位】鯊系 縞磯鯊類(Trimmatom) Midget dwarfgoby(nanus) …1cm@インド洋〜西太平洋 ドロップオフ(20〜30m) 胡麻鯊はアジア〜西太平洋の汽水域に広く分布しており、日本でも紀伊半島以南の漁港の特定の箇所で群れを作っているのを見ることができるようだ。流れが無い場所がお好みなのだろう。 乳白色で透明感がある体躯に胡麻模様と、特徴がわかりやすいので、よく眺めていればその存在に気付く筈だが、残念ながらすでに絶滅危惧の扱い。 本来の棲み処は、マングローブの根の周囲だろう。浮遊性の極微小な甲殻類、ミジンコを食べ、群がって生活するタイプと見てよさそう。 マングローブが無ければ桟橋を代替として進出したということ。 水温が低くなる北方にいくほど、体は大きいというルールが成り立っていそう。胡麻鯊は分類学的には3種ということで分けられたようである。細かくみれば、地域ごとに微妙に変化しているのであろう。 ┌【ハゼの古流】無吸盤(左右胸鰭分離型)の淡水棲息系[Sleeper] │ ┼【ハゼの現行主流】 │├ │├真鯊、等が所属するグループ ││ : ││ ○胡麻鯊◆ ││ : │├ │└ │ └【擬似ハゼ】 細かくはこんな感じ。(素人作成なので、間違いが多いことを前提に眺めて頂きたく。)・・・ ┌[Rhyacichthyidae]古代的様相 ツバサハゼ類 ├[Odontobutidae] ドンコ類 ├[Eleotridae] カワアナゴ類 │ │↑無吸盤(左右胸鰭分離型)の淡水棲息系 ┤ ├[Gobiidae]【ハゼの主流】 │ 《Amblyopinae》・・・藁素坊、等が所属 │ 《Gobiinae》・・・鬚鯊、等が所属 │ 《Gobionellinae》・・・真鯊、等が所属 │ ○Pandaka・・・ゴマハゼ類 │ 胡麻鯊/Lidwill's dwarfgoby(-)◆ │ マングローブ胡麻鯊/Dwarf tiger goby(lidwilli)@南西諸島以南 │ 三星胡麻鯊(trimaculata)@南西諸島 │ 小人胡麻鯊/Dwarf pygmy goby(pygmaea) │ Tiny pygmy-goby(pusilla) │ Roux's pygmy-goby(rouxi) │ -(bipunctata) │ -(silvana) │ 《Oxudercinae》・・・跳鯊、等が所属 │ 《Sicydiinae》・・・坊主鯊、等が所属 │ │↓擬似ハゼ ├[Schindleriidae]幼魚体型類 │ ○Schindleriaシラスウオ類…シロウオ類とは別 │ 白子魚/Schindler's fish(pietschmanni)→[2017.9.20]◆ │ -/斯托特辛氏魚/Stout infantfish@豪州(brevipinguis)・・・極小 ├[Ptereleotridae]ダーツ体型類 ├[Microdesmidae]蠕虫[wormfish]体型類 ├[Kraemeriidaechinn]チンアナゴ的体質類 └[Xenisthmidaeリグラー[wriggler]的体質類 (分類参照) JODC(日本海洋データセンター)GODAC/JAMSTEC 「魚」の目次へ>>> トップ頁へ>>> (C) 2017 RandDManagement.com |