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魚の話  2018年1月17日

マーブルゴビー の話

🐟 蒸鯊の 醤油の味で 飯を食ひ
     メコン、チャオプラヤは大鯊養殖の最適地。

東南アジア熱帯域の川や沼に棲息している大型鯊は食用。通常は30cm弱とされているが、65cmに達する場合も。間違いなく、鯊のなかでは最大。
吸盤は無い。
  Marble goby

すでに養殖魚化が進んでおり、水産業の一角を担っているそうだ。中華料理的には、"清蒸"がベストな調理方法と思われる。
日本には、食用ではなく、観賞用として入っているそうだ。養殖ナマズの浸透さえほとんど進まない風土だから、聞き慣れない名称の淡水魚の食材化はそう簡単ではないようだ。

琉球列島にも、40cmに達する巨大鯊が棲息している。マーブルゴビーの島嶼版だと思われるが、いわば小川でのような場所で王者的に振舞っているのであるから、もともと棲息数は限定的だろう。当然ながら、絶滅危惧種である。
  星斑鯊

ちなみに、コレが日本における最大の鯊ではない。有明海〜八代海に棲息する真鯊の類縁種。従って、吸盤有り。全長50cmに達すると言われている。
こちらは、広大な干潟周辺棲息だから、ただならぬ量の餌を対象にして大型化したと思われる。おそらく、泥底で運動もせずに、やって来る餌を待ってのんびり生きてきた筈。そう考えると、結構な数が、生き残っているのではなかろうか。ただ、餌は年々減る一方だからか、随分と細身。
  鯊口

ちなみに、この名前は、口が大きいからついたと見てよさそう。地元では食されているに違いないが、郷土料理にあげられていないから、人気薄の食材なのだろう。

【カワアナゴ類の《Butinae》グループ】
 ○Oxyeleotris・・・・・・オキシエレオトリス類
  -/筍殼魚/Marble goby or Soon hock(marmorata)
 ○Ophiocara・・・ホシマダラハゼ類
  星斑鯊/頭孔塘鱧/Northern mud gudgeon or Flathead sleeper(porocephala)
【ハゼの主流のうち 《Gobionellinae》グループ】
 ○Acanthogobius・・・マハゼ類
  鯊口/長身鯊/Jevelin goby(hasta)

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