表紙 目次 | 魚の話 2018年2月11日 まつりびはぜ の話🔥 どうしても 君に見せたい この炎ペアになるための文化ならぬ、分化。 鯊は熱帯域の、珊瑚礁とマングローブ帯域で大いに分化している。 しかし、もともとは、分化は孤立した環境で異質な進化が発生するもの。そんな例をみてみよう。・・・ フィリピン"Jolo"島の海近辺の湖棲種。 Tamanka 特別異なる気候とか、水質や土質が特殊ということでもなさそうだが、本気になってそこに棲む種の違いを探せばこのような種はいくらでも見つかるし、じっくり検討すれば生物分類学的には別な"属"と見なすべき違いを発見できる可能性もあるということかも。 一般には、姿が変わっていることに気付いて、新種であろうとなる訳だが、おそらく熱帯域には、そんな機会は五万とあるのだろう。 例えば、隱眼(@フィリピン)とか、大頭(@ボルネオ)といった特徴・・・。 カエコゴビウス パラワオウス 亜熱帯域にも拡張して考えることもできよう。 奄美大島〜沖縄本島の内湾浅場砂地にみられ、時に黒潮に流されることもあるらしい種にも、適例あり。 祭り火鯊 ただ、よくわからない名称である。どの写真を見てもそのような様相を示していないからだ。 実は、ここで考えていて、突如、"成程"感に襲われたのである。 湖や川の支流だと、地勢的に孤立するから、それに合わせた生活文化が形成されることになる。しかし、祭り火鯊が棲むような内湾浅場砂地では、様々な種が入ってくるから餌獲得の違いということで、微妙な環境変化で棲み分けることは可能とはいえるが、多様な種に分化するのは無理筋臭い。 そうなると、驚くほどの多様化を見せる理由は、繁殖様式の違いである可能性が高い。これなら、同一環境で類似な食生活をしていても、いくらでも多様化できるからだ。 つまり、"祭り火"とは、婚姻色的に外観を変えることがある種を意味しているのではなかろうか。想像でしかないが、興奮すると赤くなるのということ。 わざわざ目立つ装飾をつけたり、カラフルな衣装を身につけたりするのは、ペアの相手を探すのに好都合と解釈すれば、合点がいくし。 【鬚鯊、等が所属する《Gobiinae》グループ】 <熱帯棲分志向>"本流" → 「はぜ 全体像」 〇Tamanka・・・タマンカ類@フィリピン"Jolo"島海近辺の湖 -/蘇祿島塔曼加鰕虎(siitensis) (maculata) ○Caecogobius・・・カエコゴビウス類 -/隱眼鰕虎魚(cryptophthalmus)@フィリピン ○Parawaous・・・パラワオウス類 -/大頭副阿胡鰕虎魚(megacephalus)@ボルネオ ○Phoxacromion・・・マツリビハゼ類 祭り火鯊(kaneharai)@奄美大島&沖縄本島 内湾浅場砂地 「魚」の目次へ>>> トップ頁へ>>> (C) 2018 RandDManagement.com |