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魚の話  2018年2月17日

ブラックゴビー の話

GOBY
ゴビーとは 誰かが付けた あだ名かネ 古い言葉ではないようだ。

GOBYの語源は以下のように推定されている。[Online Etymology Dictionary]
 【ギリシャ語】 kōbiós(κωβιóς)
   ↓
 【ラテン語】 gōbius "gudgeon"
   ↓@1769年
 【英語】 goby
もともとの魚が何かはわかっていないものの、鯉的な形態の淡水小魚だった可能性は高そうである。
そして典型的なGobyの概念が生まれることになるのだが、当然ながら地中海棲の種となろう。

ところで、「分類学の父」であるカール・フォン・リンネが"Gobius"を2種同定したのは1758年のこと。Gobyという英単語が文献に登場するのはその後のことになる。
  Black goby
  Rock goby

要するに、Black gobyは黒色のSea gudgeonと見なされた訳で、これがGOBYの代表ということになろう。
つまり、典型的な鯊とはどういう所見かが、この種で明確にされたということになろう。

棲んでいる環境だが、沿岸の砂泥〜海藻繁茂とされているが、ラグーン的な地が中心と見てよいだろう。地中海だけでなく、東大西洋や黒海にも広く分布する種である。

おそらく、この2種以外で目立つ種といえば次の1つくらいでは。
  Grass goby
但し、こちらは、分類学上では上記の"Gobius"には所属していない。と言っても、そう思われていた時代もあったのだが。
この種は、25cmに達する大型で、地中海、アゾフ海、黒海棲息。重要な食材になっていた地域も少なくないと思われる。そのような地では、"Tod goby"と呼んでいるようだ。
この大きさであるから、寿命は5年程度はありそう。当然ながら魚食だが幼魚の時はもっぱら甲殻類食らしい。

現代的視点で典型的な鯊として選ぶとどうなるか考えてみたが、大型がよいのでは。
  地中海大鯊

【鬚鯊、等が所属する《Gobiinae》グループ】
 <熱帯棲分志向>"本流"  → 「はぜ 全体像」
 ○Gobius・・・ゴビウス類["typical" goby]
  地中海大鯊/Giant goby(cobitis)
  地中海黄金鯊/Golden goby(auratus)
  口赤鯊/Red-mouthed goby(cruentatus)
  欧州岩鯊/Rock goby(paganellus)
  Bellotti's goby(ater)
  Bucchich's goby(bucchichi)
  Couch's goby(couchi)
  Sarato's goby(fallax)
  Steven's goby(gasteveni)
  Slender goby(geniporus)
  Black goby(niger)
  Roule's goby(roulei)
  Salamansa goby(salamansa)
  Schmidt's goby(strictus)
  Striped goby(vittatus)
  Yellow-headed goby(xanthocephalus)
  (ateriformis)
  (bontii)
  (hypselosoma)
  (incognitus)
  (kolombatovici)
  (koseirensis)
  (leucomelas)
  (rubropunctatus)
  (scorteccii)
  (senegambiensis)
  (tetrophthalmus)
  (tropicus)…不詳[ハゼでない可能性も]
 ○Zosterisessor・・・ゾステリセッソル類
  Grass goby(ophiocephalus)

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