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水母の話  2018年3月2日

まみずくらげ の話

💧 真水なら 記憶の傷も 痛くない

2cm程度の淡水棲クラゲが存在する。
  真水水母

1980年に、ロンドンの公園のプールで発見されたそうで、温暖な止水地ならどこにでも生きていそうなほど、各地で見つかっている。
もちろんアフリカやオーストラリアも。淡水棲息生物ではもっとも分布が広いのかも知れない。
どういう証拠があるのか知らぬが、発祥地は揚子江とされている。

日本でも、各地の池で棲息しているが、常時見つかるとは限らない。しかも、かなりの山奥と言わざるを得ない湖で突然わくように出没したり、都市部に残る防火用溜池で見つかったりもする。
おそらく、ボウフラを鱈腹食べて増殖したのであろう。刺す力はいたって弱いらしいから、蚊の防御ということで力を借りたらよさそうに思うが、そんな話を耳にしたことがないから弱い生物なのであろう。

それに、一時騒がれても、すぐに見つからなくなるようで、それからすると、寿命は長くて3週間か。

素人だと、そうなれば、分化もさぞかし激しかろうと思ってしまうが、そんな指摘はないようだ。しかし、類縁の報告が一件あるそうだ。淡水での調査は徒労に終わる可能性が大きいからクラゲ屋さんも手を抜いているから見つかっていないだけの可能性もありそうに思うがどうなのだろう。
  伊勢真水水母
1921年のこと。師範学校内にある井戸で発見されたという。井戸もなくなり、その後、発見なし。


 水槽で
 ヒトに合わせた
 進化かね
かなり異なる種らしいが、1985年に実験室内で発生[0.5mm]した種もあるそうだ。おそらく、なんらかの水槽オーナメントに付着していたのであろう。
  夢ノ水母
出自不明であるから、実体があっても、ほぼ幻に近い。

一応、付け足しておくが、南アに流れるブリード川に夏季だけ棲息する淡水棲息種が存在するそうだ。
  Breede River jellyfish
詳細は不明。美しいということで囃されているだけ。

尚、淡水棲息種の親類と言えそうな、汽水域棲息種がいる。傘径1〜4cm。
  汽水水母
日本には棲息していないと見られていたが、有明海奥の六角川河口で見つかった。理由のほどはわからぬが、外来侵入と決めつけられている。船にでもついてきたか。[「有明海に侵入種クラゲ 国内初発見 佐賀大など共同調査」佐賀新聞 2016年03月06日]

【刺胞動物/Cnidaria
花虫/Anthozoa…ポリプ型(珊瑚, 磯巾着)

Jellyfish/Medusozoa
┼┼ヒドロ虫/Hydrozoa
┼┼┼【Trachylinae】
┼┼┼淡水水母Limnomedusae
┼┼┼-Olindiidae
┼┼┼┼○Craspedacusta・・・マミズクラゲ類
┼┼┼┼┼真水水母/桃花扇/Freshwater Jellyfish(sowerbyi)
┼┼┼┼┼伊勢真水水母(iseana)
┼┼┼┼○Astrohydra
┼┼┼┼┼夢ノ水母(japonica)
┼┼┼┼○Maeotias
┼┼┼┼┼汽水水母(marginata)

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