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櫛水母の話  2018年4月2日

てまりくらげ の話

🎈 風船が 光を放って 海を舞う

人気の櫛水母。
  風船水母

体長1.5〜4.5cm。
触手の表面には粘着性の膠胞細胞があり、餌捕捉用に用いる。1対で、鞘の中に収納可能。

 見ていると 手毬の歌が 聞こえそう

展示種としてはこちらがピカ一ではないか。
  手毬水母

ほとんど球体。触手は数十倍の長さ。
そんな体つきで、クルクルと回るのである。おそらく、触手の粘着物に餌を付着させるための狩なのであろう。

 鬼灯(酸祭)は 魂の灯りと されつつも

もちろん、この手のタイプは深海にも棲息している。
  酸祭[ホオズキ]水母
深度1,000〜2,000m棲息なので、赤系統の色だと思うが。写真ではオレンジ色のようだ。青色の蛍光も発するらしい。
丸々して見えるが、実際の表面は皺皺なのかも知れない。・・・
[3Dmodel]"aulacoctena"@MBARI (C)Sketchfab

 光出す 潜水艇の 恐ろしさ

さらに深い場所に棲息している櫛水母もいる。
  Benthic comb jelly
発見場所は、琉球海溝深度7,217m。酸祭水母と同類ではないかという見方もあるが、一種類でもなさそうだとのこと。
よくもここまで棲み分けを図ったものヨ。

📍 素手なのに 武器を奪って 我モノに

刺胞が無いのが櫛水母ということになっていると思ったら、驚いたことに刺胞を持つ種がある。
  風船水母擬

自分の細胞ではなく、刺胞動物から刺胞を頂戴するとみなされている。好んで捕獲する鼓水母のモノだと考えられているようだ。
そのかわり、膠胞は無い。触手の形態が糸状なのである。ただ、全勝5mm程度と小さな生物である。

【有櫛動物/Ctenophora
有触手Tentaculata
┼┼風船水母Cydippida
┼┼-Aulacoctenidae
┼┼┼○Aulacoctena・・・ホオズキクラゲ類
┼┼┼┼酸祭[ホオズキ]水母(acuminata)
┼┼-Bathyctenidae
┼┼┼○Bathyctena・・・シンカイフウセンクラゲ類
┼┼-Cryptocodidae
┼┼-Ctenellidae
┼┼-Dryodoridae
┼┼┼○Dryodora・・・ウツボクラゲ類
┼┼-Euchloridae
┼┼-Euplokamididae
┼┼-Haeckeliidae
┼┼┼○Haeckelia・・・フウセンクラゲモドキ類
┼┼┼┼風船水母擬(rubra)
┼┼-Lampeidae
┼┼┼○Lampea・・・ヘンゲクラゲ類
┼┼┼┼変化[ヘンゲ]水母(pancerina)
┼┼-Mertensiidae
┼┼┼○Mertensia・・・トガリテマリクラゲ類
┼┼┼┼トマリ手鞠水母/Arctic comb jelly or Sea nut(ovum)
┼┼-Pleurobrachiidae
┼┼┼○Pleurobrachia・・・テマリクラゲ類
┼┼┼┼手鞠水母(rhodopis)
┼┼┼┼Sea gooseberry(pileus)
┼┼┼┼Pacific sea gooseberry(bachei)
┼┼┼○Hormiphora・・・フウセンクラゲ類
┼┼┼┼風船水母(palmata)
┼┼┼○Ceroctena
┼┼┼○Minictena
┼┼┼○Moseria
┼┼┼○Sabaudia
┼┼┼○Tinerfe
┼┼-Pukiidae・・・プーキアテマリクラゲ類
┼┼┼○Pukia
┼┼┼┼プーキア手鞠水母(falcata)
┼┼┼┼大塚プーキア手鞠水母(ohtsukai)
┼┼-n.a.
┼┼┼○n.a.
┼┼┼┼Benthic comb jelly(-)

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