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2004.7.15 |
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浄水技術の緊急性…亜硝酸性窒素があると、発癌物質のニトロソアミンができる可能性が高い。と言うだけでなく、毒性そのものがかなり高いことが、わかっている。慢性毒性、急性毒性、ともども十分注意を要する物質である。このため、0.05mg/lという水道基準が作られている しかし、今の浄水場設備ではこうした物質を取り除くことはできない。含有量を確認するしか手の打ちようがないのだ。極めてやっかいな物質と言える。 (当然ながら、ミネラルウオーターも安全とは限らない。) 従って、この先どうなるか、予断を許さぬ状況と言えそうだ。 当然ながら、排水中の窒素削減策しか対応のしようがない。緊急を要するから、3年間の猶予期間付きの「水質汚濁防止法の排水基準に窒素を追加する省令(環境省令第21号)」が2003年に施行されたが、これだけではおそらく不充分だろう。 産業排水だけでなく、農業(肥料)や畜産業(糞尿)、家庭といった幅広い規制も必要となる。しかし、今の政治状況では、農畜産分野でリーダーシップが発揮できるとは思えない。 すでに、アオコが発生する地域が出ているのだ。富栄養化もここまでくると、産業排水規制だけでは、手の打ちようがあるまい。 常識で考えれば、このような水が、硝酸性・亜硝酸性窒素含有量の基準をクリアできるとは思えない。 水道が飲料不適になりかねないのである。 そうなったら、一体どうするつもりか考える必要があろう。 先ずは、浄水場/水道設備への大規模投資策を進めるつもりがあるのか、早くはっきりさせるべきだ。 高額な還元反応装置で硝酸イオン/亜硝酸イオン(1)を窒素ガスにするか、バイオ処理でもするか、あるいは、大規模な膜処理装置で窒素分を除去するのか、明確にすべきだ。そして、コストパフォーマンスの高い施設が作れるよう、企業の浄水技術開発促進を図るべきだろう。 あるいは、そのような大規模投資が必要な水道行政が無理なら、家庭に浄水器が必要と宣言すべきだ。 そうなれば、企業は争って安価な浄水器の研開発に進むことになろう。 方針を打ち出せる自信がないなら、「水道水質の危機」が迫っていることを宣言し、浄水技術開発への期待感を表明すべきではないのか。 --- 参照 --- (1) 水中での反応:窒素含有有機物 → アンモニウムイオン NH4+ → 亜硝酸イオン NO2- → 硝酸イオン NO3- 環境問題の目次へ>>> トップ頁へ>>> |
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