表紙 目次 | ■■■ 「酉陽雑俎」の面白さ 2017.2.3 ■■■ 良夷の鼈腑に落ちぬ妖怪話が「卷十六 廣動植之一 毛篇」に収録されている。鱗介篇であるべきだと思うのだが。・・・在子者,鱉身人首,灸之以藿,則鳴曰在子。 鱉はスッポンのこと。"在子"とはその一種と見るのが自然。 中華帝国では基本食材だったようで、"鱉人"なる職官名があったほど。[周禮 天官 鱉人] グルメの成式としては、皆で大いに食べていると、獲りつくされてしまうのではないかと、気になっていたのかも知れない。 藿とは、一般には豆の若葉[粗食的な野菜]を指すが、ここでは、お灸に用いる葉であり、香気漂う紫蘇系の草だろう。水辺に生えている類と思われる。 一種の、亀甲占いであろうか。 苦しんで鳴く声から名称ができたことになる。いかにも異民族をスッポンに見立てたような儀式であり、成式的には不快極まる儀式であろう。 この話の出典を見ると、どうも、良夷が周公に在子を"貢ぐ"イベントがあったようである。・・・ 周公旦主東方所之青馬K𦼵,謂之母兒,其守營墻者,衣青操弓執矛。 西面者正北方,稷慎大麈。 穢人前兒,前兒若弥猴立行,聲似小兒。 良夷在子, 在子幣身人首,脂其腹,炙之藿,則鳴曰在子。 [逸周書-王會解第五十九] (参考邦訳) 段成式[今村与志雄 訳]:「酉陽雑俎」東洋文庫/平凡社 1980・・・訳と註のみで、原漢文は非掲載. 「酉陽雑俎」の面白さの目次へ>>> トップ頁へ>>> (C) 2017 RandDManagement.com |