表紙 目次 | ■■■ 「酉陽雑俎」の面白さ 2017.4.23 ■■■ 酉陽雑俎的に山海経を読む<大荒東経>は東海之外"大壑"から始まる。 ココは、中央に黄帝の系譜に繋がる海神 禺䝞が存在し、その南北に山が並び、国々が存在しているだけの話と見ておけば十分。 と言っても、太陽の樹木たる扶木も記載されてはいるが、多分、たいした役割ではない。 山海経は、もともと南から始まる書であり、それを変えたことでわかるように、中身も中華帝国的な記述になっていると考えるべきである。ただ、次の<大荒南経>が表看板なのだから、その前段として、ここはざっと見ておくことにしたい。 すぐに気付くのは、素人からすれば、不要な文言としか思えない"大荒中"なる言葉が矢鱈に挿入されていること。読む方にとっては、実に、不快な文章スタイルだ。 だが、そう感じるのは、官僚的文章様式臭芬々だから。(当初からそのような文章だったのか、後世の編纂によるものかはわからぬが。) マ、そう思って眺めれば、東南隅、大荒中[1〜7]、東北隅の9区画に整然と整理され、示しているとも言えよう。海外経や海内経とは全く異なる発想が見てとれる。 ---東海之外大壑--- 【少昊之國】 (少昊→孺[育成]→帝顓頊)・・・琴瑟放棄の地 ▲甘山-∬甘水⇒甘淵 ---東海之外 甘水之--- 【羲和之國】 [女子]羲和[帝俊之妻 生十日]・・・方浴@甘淵 ---大荒東南隅---▲皮母地丘 ---東海之外--- ---大荒中[1]---▲大言・・・日月所出 ▲波谷山 【大人之國】[大人之市]大人之堂 一大人・・・堂上踆 兩臂張 【小人國】靖人 [神]人面獸身犁𩵀之尸 ▲潏山-∬楊水出焉 【蒍國】・・・黍食 使四鳥:虎、豹、熊、羆 ---大荒中[2]---▲合虚・・・日月所出 【中容之國】人食獸・・・木實,使四鳥:豹、虎、熊、羆 (帝俊→生→中容) ▲東口之山 【君子之國】・・・衣冠帶劍 【司幽之國】・・・食黍 食獸 使四鳥 (帝俊→生→晏龍→生→司幽→生→思士) [思士不妻 思女不夫] ▲大阿之山 ---大荒中[3]---▲明星・・・日月所出 【白民之國】・・・黍食 使四鳥:虎、豹、熊、羆 (帝俊→生→帝鴻→生→白民[銷姓]) 【青丘之國】 九尾狐 【維嬴土之國】柔僕民 【K齒之國】・・・黍食 使四鳥 (帝俊→生→K齒[姜姓]) 【夏州之國】 【蓋余之國】 [神人]天呉・・・八首人面虎身十尾 ---大荒中[4]---▲鞠陵于天 ▲東極 ▲離瞀・・・日月所出 折丹・・・風の出入役@東極 [東方="折" 來風="俊"] [海神]禺䝞@東海之渚・・・人面鳥身珥兩黄蛇踐兩黄蛇 (黄帝→生→禺禺䝞→生→禺京@北海) ▲招搖山-∬融水 【玄股國】・・・黍食 使四鳥 【困民國】[勾姓]・・・黍食 [人]王亥・・・兩手操鳥 方食其頭 [伝説] 王亥托于有易、河伯僕牛。有易殺王亥,取僕牛。河伯念有易,有易潛出,為國于獸,方食之,・・・[人]搖民 (帝舜→生→戲→生→搖民) [人]女丑 大蟹 ---大荒中[5]---▲孽搖頵羝 扶木@山上・・・柱三百里 其葉如芥 〃@[谷]溫源谷・・・"載烏1太陽来→載烏1太陽出" [神]人面獸身奢比尸・・・犬耳珥兩青蛇 五采之鳥・・・相郷棄沙 [帝俊の下友で帝下兩壇を司る.] ---大荒中[6]---▲猗天蘇門・・・日月所出 【壎民之國】 ▲綦山 ▲搖山 ▲䰝山 ▲門戸山 ▲盛山 ▲待山 五采之鳥 ---大荒中[7]---▲壑明俊疾・・・日月所出 【中容之國】 -東北海外-3青馬 3騅 甘華 -ココ- 遺玉 3青鳥 3騅 視肉 甘華 甘柤 百穀 【女和月母之國】 [人]𪂧@東北隅・・・止日月 使無相闖o沒 司其短長[北方="𪂧" 來風="𤟇"] ---大荒東北隅---▲凶犁土丘 應龍・・・出自は南極 [蚩尤と夸父を殺し不得復天上に復帰できなくなった。 結果、しばしば旱魃をおこす。その際、應龍の状態にすると大雨。] ---東海中---▲流波山 入海七千里 牛的獸夔・・・蒼身無角一足 出入水則必風雨,其光如日月,其聲如雷 [伝説] 黄帝得之,以其皮為鼓,橛以雷獸之骨,聲聞五百里,以威天下。 「酉陽雑俎」の面白さの目次へ>>> トップ頁へ>>> (C) 2017 RandDManagement.com |