表紙 目次 | ■■■ 「酉陽雑俎」の面白さ 2017.7.16 ■■■ 位階追贈追贈はわからないように行うものということを知った。・・・南朝薨卒贈予者以密, 應看貂蟬者以雁代之, 綬者以書。 南朝では、官人の薨卒に伴い、贈位を行うことになっているが、それは表立って挙行する訳ではなく、使者が人目につかぬよう弔問することになっている。 そういう約束事に対応して、 官位を示す冠である貂蝉は目立つので、雁で代用し、 同様に、印鑑の綬も、書きものとした。 "薨卒"の今村注で気付いたのだが、これは位階の表現でもあった。(現在でも、日本政府は故人に位階を追贈しているようだ、葬儀品としてその証書が一段高い箇所に設定されているから目にした方も少なくないだろう。死後に限られるとはいえ、階級制度は完全に過去のものとされている訳ではない。) こんな具合。・・・ 皇帝…駕崩 (日本では崩御だが.) 公侯貴戚…薨 (日本では,三位以上@「続日本紀」) 大臣…卒 (日本では,四位/五位@「続日本紀」) 士…不禄 庶人…歿 ______(日本では,)死(六位以下) (参考) 冨田喬子:「続日本紀における薨卒伝について」香椎潟(福岡女子大学) 6 1960年 (参考邦訳) 段成式[今村与志雄 訳]:「酉陽雑俎」東洋文庫/平凡社 1980・・・訳と註のみで、原漢文は非掲載. 「酉陽雑俎」の面白さの目次へ>>> トップ頁へ>>> (C) 2017 RandDManagement.com |