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☀ 📖■■■ 「酉陽雑俎」の面白さ 2017.11.16 ■■■
闘鶏
大流行の闘鶏話だが、「續集卷八 支動」に一応収載。・・・威遠軍子將臧平者，好鬥雞。
高於常雞數寸，無敢敵者。
威遠監軍與物十匹強買之，因寒食乃進。
十宅諸王皆好鬥雞，
此雞凡敵十數，猶擅場怙氣。
穆宗大悅，因賜威遠監軍帛百匹。
主雞者想其跖距，奏曰：
“此雞實有弟，
長趾善鳴，前歲賣之河北軍將，獲錢二百萬。”
威遠[＠四川内江の藩鎮]で小將だった臧平は闘鶏大好き。
持っていた鶏は、身体が普通のモノより数寸高く、将に無敵。
そこで、威遠の監軍は十匹の帛で強引にその鶏を購入し、寒食用の進物ご献上品とした。
十宅の諸王(「十王宅」,所謂慶、忠、棣、鄂、榮、光、儀、潁、永、延、盛、濟等王,以十,舉全數也。[「新唐書」])も皆、闘鶏大好き。
この鶏は十数羽を敵にしたのだが、猶、独壇場で大いに気を吐いた。
穆宗は大いにご満悦の態。
因って、威遠の監軍に帛百匹を下賤。
鶏担当の官吏は、足の指先の爪から想像して、奏上した。
「この鶏には、実は弟がおります。
その爪は長く、善く鳴く鶏で、
前の年に、
河北の軍將に売却し
200万の銭を獲得致しました。」と。
玄宗が闘鶏を好んだらしく、鶏坊まで作ったようだ。
唐玄宗喜好鬥雞，
特建雞坊，遍索長安雄雞，馴養雄雞一千餘隻。
“諸王、世家、外戚家、貴主家、侯家，
傾幣破産市雞以償其值”。 [「東城老父傳」神雞童本事]
唐代は華やかな貴人の楽しみであり、節日には、大規模に開催されたようだ。
「洛中寒食二首 其一」 皮日休[838-883年]
千門萬戸掩斜暉，繡幰金銜晩未歸。
撃鞠王孫如錦地，鬥雞公子似花衣。
嵩雲靜對行台起，洛鳥閑穿上苑飛。
唯有路傍無意者，獻書未納問淮肥。
それこそ、李白から始まって、闘鶏に入れ込む者だらけだった訳だが、鷹狩り愛好者の成式にとっては、関心のレベルは低かったと思われる。
(参考邦訳) 段成式[今村与志雄 訳]:「酉陽雑俎」東洋文庫/平凡社 1980・・・訳と註のみで、原漢文は非掲載.
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