---デジタルメディアの進展 その5

            コピー・ファイル流通は止められない。

 日本では、NapsterやGnutellaを話題にすること自体が忌み嫌われているようだ。
 特に、Napsterは違法コピー音楽ファイルの広域流通の元凶というイメージがあるから、議論対象にすべきでないと考えるのだろう。
 又、ポータルと呼ばれる、インターネット時代の寵児も、下手をすれば、その役目を失いかねないから、こうした動きに係わり合いになるのを避ける傾向がある。

 しかし、Napsterの訴訟の結果がどうなろうと、この手の技術を押し込めるのは不可能だろう。

 いくら法的手段を用いても、コンピュータにファイルの形で蓄積できる以上、情報ファイル相互利用の方法は必ず登場する。
 インターネットでは、コンピュータが相互接続する。サーチ・エンジンとファイル・サポートの仕組みさえできれば、どのようなファイルでも全世界で共有可能になる。コンピュータ所有者が情報ファイルを公開してしまえば、ファイルの自由流通は自動的に進む。
 通信の途中でフィルターをかけたり、不正ファイル探索にでも乗り出さない限り、この流れを抑えるのは難しかろう。実際、インターネットのニュースにはファイル交換の仕組みが次々と登場しているようだ。(CuteMX, Freenet, Mojonation, Napigator, OpenNap, SpinFrenzy、Scour Exchange, といった名前が登場する。Gnutellaのリバースエンジニアリング版の話しも多い。)

 しかし、このような仕組みには欠点もある。参加者がある程度の規模にならない限りベネフィットは限定的だ。しかも、タダ乗り型の参加者ばかり増えると仕組みが崩壊しかねない。仕組みをリファインして、的確な用途開発をしない限り、現行のシステムでは欠点の方が目立つ。

 違法コピーは確かに脅威だが、産業構造が変わる過渡期にはやむを得ない現象である。
 こうしたファイル共有の仕組みを活用する様々なアイデアが試され、新産業が勃興してくるのだ。
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