---「情報革命」神話の見方

      「ニューエコノミー:熱狂を超えて」の問題意識

 IT社会を考える前に、2000年のOECD閣僚理事会に提出された「ニューエコノミー:熱狂を超えて」の問題意識を共有しておくべきと思う。(http://www.oecdtokyo.org/rframe.htm)

 90年代のGDP成長率を比較すると、国別差異が激しいことがわかる。オーストラリア、アイルランド、オランダは成長が加速した。勿論、米国も良好だった。フィンランド、カナダ、アイスランドも90年代後半から成長が急加速している。
 ところが、日本、イタリア、スイスは急減速した上に、その絶対値も極めて低い。

 特に重要なのは、ハイテクIT産業が基幹産業でない国も急成長していることだ。一方、米国と競争できるIT産業がありながら、停滞から抜け出せない国もある。
 少なくともはっきりしているのは、伸びた国では雇用と労働生産性の両方が高まったという事実だ。

 これは、IT関連投資をすることで、効率的に労働と資本の組み合わせが図れたことを示している。要は、生産性を高めるIT利用政策が重要なのであって、IT産業、特にIT製品製造業をいくら強化しても、生産性は向上するとはいえない。
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