---ウインドウズの位置付け

            ブラウザ組み込みは当然の流れ。

 マイクロソフト社独占問題の裁判を契機としてホットな議論が続いてきた。しかし、政治的な発言が多く、冷静な議論はしにくいようだ。これでは、間違った方向に進みかねまい。

 マイクロソフト社は、OS抱き合わせ商法でアプリケーションソフト市場を席巻してきた。立ちあがった新市場で、強引に地位奪取を実現してきた。当然ながら、こうした商法の成功が続けば、新ソフト市場創出のインセンティブが失われかねない、と危惧する人は増える。

 確かに、この主張には一理ある。競争も尋常とは思えないほど熾烈だったから問題なかったとは言い難い。しかし、OSとアプリケーションソフトを切り離すことが正しいのか、十分考える必要があろう。

 コンピュータ業界人から見ればOSとアプリケーションソフトは全く違うものだ。一方、利用者から見れば、両者を区別する意味などない。目的通りに、楽にパソコンを使えればよいだけだ。今は、ソフト毎に操作方法を学ばないと、パソコンは使えない。OSとアプリケーションソフトが、統一性ある操作手順で動かないから、面倒な学習をせざるを得ないのだ。
 しかも、こうした操作性の問題だけでなく、ソフトの相互干渉まで生じている。OSが不安定になったり、酷い場合にはソフトが動かなくなる。OSとの親和性が悪いソフトが敬遠されるのはいたしかたあるまい。
 OSとアプリケーションを独立させる方針はこの状況を是認することになる。このままで、新ソフトを次々を生み出すことに力を入れれば、システムの複雑化は急速に進む。新機能が増える一方で、ますます不便になりかねない。
 少なくとも、OS操作とブラウザ操作の同一性保持は不可欠と考えるべきだろう。

 しかし、OSにブラウザを組み込んだから、便利になったとも言えない。明かに、コンピュータの動きは不安定になった。複雑な仕組みにしたため、問題が次々と発生しているからだ。このことは、新機能の追加と、過去のソフト資産継承の両立が難しくなってきたことを示している、と言えよう。OSバージョンアップ路線からの脱皮が必要な時期に達したのである。
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