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2006.3.6
 
 


ひしひしと迫るIP化の波…

 無線インターネット網についての実用的な技術はほぼ出尽くした感がある。屋内では無線LAN、屋外では携帯電話網というのが現在の状況だろう。

 この先、この両者が結びついて、使い易くなるという道に進むことになるのだろう。

 そうした動きとしては、IEEE 802.21(1)が先頭に立っているようだ。
 言うまでもないが、IEEE 802(LAN)系と非IEEE 802系の規格を刷り合せようというものである。

 現在の無線LAN規格は、圧倒的にWi-Fi(IEEE 802.11系)である。そして、次世代はWiMAX(IEEE 802.16)ということになるのだろう。日本でも、商用化レベルに達している。(2)
 Wi-Fiは、規格統一によるチップ大量生産で、端末側のコストは1,000円以下になってしまった。ここまで安価になると、余程のことが無い限り、この流れから外れた規格では登場し難い感じがする。

 そう考えると、Wi-Fiの成功よ再び、ということで動いているのが、IEEE 802.21だろう。

 簡単に言えば、屋内と屋外がシームレスなつながるということだろう。
 Wi-Fi(IEEE 802.11b/g/a)と、その高速版MIMO(IEEE 802.11/n)だけでは、屋内と一部の都市区域しかカバーできない。従って、エリア外に出たら、いちいち携帯電話をかけて、インターネットに接続するしかない。
 こんな面倒なことを無くそうという訳だ。屋外を面的にカバーするために、デジタル化した第3世代携帯(W-CDMA/EV-DO)とのIP相互接続環境を作ろうということである。
 すでに、モバイルWiMAXとEV-DO間のシームレスハンドオーバーも成功しており、技術上の壁は突破したようだ。(3)

 標準化さえ上手くいけば、何時でも、何処でも、切れ目を感ぜずに常時接続できることになる。

 但し、ことはそう簡単ではない。電話は、所謂PPP接続だから、呼び出しと応答のスタートアップには相当な時間を要する。LANから電話へのスムースな切替を実現するには、電話通信規格の抜本的な変革が必要となろう。
 ところが、電話サービス企業は、個別インフラを作り、顧客を囲い込むことで収益をあげる業態だ。この動きに下手に乗ると、ビジネス基盤が揺らぎかねまい。従って、標準化には消極的にならざるを得ない。

 とはいえ、すべてがIP化に向かって進んでいるのは間違いない。
 電話のIP化は避けて通れない。いよいよ、そこまで来たという感じがする。

 そう考えるなら、AV家電も同じことだろう。
 Wi-Fiは、大容量送信には、今一歩力不足だったが、2005年に発売されたMIMO(IEEE 802.11/n)を使えば、余裕をもって動画通信ができるからである。(4)しかも、アクセスポイントの価格を見る限り、Wi-Fiよりは高価とはいえ、それほど大きく違う訳ではない。

 これで、面倒な接続コードなしで、家庭内の動画視聴環境が無理なく実現できることになる。
 家庭内AVは、ディスクを購入するか、アンテナ線から放送番組を受信して愉しむ形態から抜け出せないでいるが、これで変わる条件が整ってきたようである。コンテンツをインターネット経由で受信して蓄積するサーバと視聴するクライアントからなる仕組みが現実のものとなりそうである。
 全面IP化に舵を切る潮時が到来したということではないのか。

 --- 参照 ---
(1) http://www.ieee802.org/21/index.html
(2) http://www.wimax.ne.jp/
(3) http://www.kddi.com/corporate/news_release/2006/0216a/index.html
(4) http://allabout.co.jp/computer/lan/closeup/CU20050512A/index4.htm


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