↑ トップ頁へ

2006.8.3
 
 


Windows Vista は見切り発車か…

 突然、パソコンが必要となったので、しばらくぶりに量販店のパソコン売り場に行った。
 高機能品ばかり並び高価すぎるし、安価品はこちらのニーズに合わないものしかないので、仕方なく買わずに帰ってきた。次期OS「Vista」登場間近だから、それまで待とうという気はないのだが。

 「Windows Vista Capable PC(1)」表示パソコンも登場しているから、売り場に活気があるかと思ったら、今一歩盛り上がりを欠く状況だった。騒がしいのはプリンター売り場である。
 パソコン産業は、新しさで市場を切り拓く力を失いつつあるのかもしれない。
 (もっとも、「Capable」と言われても、無償アップグレードしてくれる訳ではないから、人気がでる筈はないか。)

 しかも、店員にきくと、「Vista」の3D表示を楽しむつもりなら、CPUを最新のものにして、メモリは1GBをお勧めするとのこと。そこまで仕様を上げても、グラフィック・ボードによっては力不足になりかねないそうだ。
 要するに、マニアが楽しんでいるパソコン並みの処理能力がないと、「Vista」を買ってもつまらぬということらしい。
 ポンコツマシーン駆逐がさらに加速される訳だが、そんなことで市場が伸びるとは思えないのだが。

 「Vista」の解説(2)を読むと、製品セグメントがわかり易く分別されるらしい。
    ・マニア向け機能満載
    ・Virtual PC でセキュリティ化(企業ネットワーク)
    ・一般ビジネス用
    ・メディアセンター機能込みの家庭用
    ・一般家庭用
    ・必要最小機能制限版(発展途上国向)

 要するに、パソコン市場は完全に成熟したということだろう。

 成熟市場に対しては、イノベーションで一気に市場を蘇えらせるのが鉄則だが、「Vista」は、そんな役割を果たすOSではなさそうである。
 「XP」が発売されたのが2001年11月だから、丸5年もかかっているのだが、斬新なものはそこまで難しいということなのだろうか。
 素人から見れば、時間がかかった割りには、思ったほど進化していないとの印象は否めない。なんでもかんでも組み入れて複雑化しているから、既存の仕組みとの互換性を維持しながら、攻撃から防御できる仕組みを作るのは簡単ではなく、相当な無理がかかっているということなのだろう。

 驚いたことに、最近、音声認識のデモで大失敗したようである。(3)
 難しいものに取り組む姿勢は結構だが、これで中途半端な製品との印象を与えたことは間違いあるまい。

 そもそも、目玉だった筈の、インターフェースを変えてウエブサービス型のソフトを作り易くするとの話も消えてしまったようだし、インベスターからの圧力による見切り発車なのかもしれない。
 まあ、ソフトというのは、完璧なものなどないし、上市のタイミングで勝負が決まるから、さらに遅らせる訳にもいかないかも知れぬが。

 ところで、店員さんから話を聞いていて、嫌な予感もした。「XP」移行で、「98」時代から使い続けている古い周辺機器が接続できなくなったことを思い出させられたからである。
 「XP」の土台は「2000」だから、「2000」のドライバーは結構使えるが、「98」用ドライバーは受け付けない。当然といえば、当然だが、非対応周辺機器は買い替えせざるを得なくなった。
 「Vista」は様々な保護機能が強化されるというが、現在「XP」で稼動中の周辺機器の“承認無し”「2000」用ドライバを入れるのに往生するのではたまったものではない。

 さらに、著作権管理システムもどう変わるのか気になる。面倒な仕組みでないことを願うしかない。

 「Vista」はコンシューマ用途が主体のように見えるが、マニア層を除けば、「XP」から買い替えに走るほどのものではあるまい。
 それよりは、ビジネス用途の方が有望かもしれない。と言うのは、未だに「2000」搭載のクライアントパソコンが多数稼動しているからだ。この代替市場は盛り上がりそうな気がする。それに、RSSフィードは、ビジネスで使えば、威力を発揮できるかもしれないし。

 --- 参照 ---
(1) 公式サイト: http://www.microsoft.com/japan/windowsvista/default.aspx
(2) http://windowsvista.nomaki.jp/aboutvista.html
(3) “Windows Vista Speech Recognition Demo Gone Awry”[2006.7.29](1分39秒)
  http://video.google.com/videoplay?docid=-1123221217782777472


 インターネットのインパクト の目次へ>>>     トップ頁へ>>>
 
    (C) 1999-2006 RandDManagement.com