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2006.11.16
 
 


IP化への賛辞…

 2006年11月7日、JR東日本が「初のネットワーク信号制御システムの導入について」(1)とのニュースを発表した。

 列車運行の信号システムに関心を持つのは、関係者以外では、交通マニア位かもしれないが、時代の転換を象徴する話だと思う。

 実利からいえば、通信線敷設工事とメインテナンスの合理化ということになるが、それ以上に重要なのは、全体の仕組みが柔軟になる点である。
 信号機の情報を取り入れる部分だけをIP化しただけだから、ほんの一歩にすぎない動きだが、これを運行制御へと進めていけば、大転換が始まることになる。

 この仕組みを見ると、IPアドレス例が192.168.0.1。喧伝された、IPv6を使わなくても、十分対応できる訳だ。IPv6など待たず、JR東日本の動きに触発され、様々な産業で、次々とIP化の動きが始まることを期待したい。
  → 「IPv6の意義とは 」 (2003年3月27日)

 話がそれてしまった。
 このニュースを取り上げたのは、このような技術転換こそが、21世紀の産業革命勃発の端緒と考えているからだ。簡単に言えば、すべての情報がインターネット・プロトコル(IP)で流通するということ。これが、社会に衝撃を与える。
  → 「インターネットのインパクト (その1〜6) 」 (2000年4月5日)

 日本の場合、特に考えておくべきは、製造業が堂変わるかという点だろう。

 発注した半導体がどこまで製造が進んでいるか、世界のどこでもリアルタイムでわかるようになったのは、相当昔の話。
 海外に設置された工場の操業を、日本国内の事務所でコントロールすることも可能なこともわかっている。
 これだけでも、IP化で日本の製造業が変貌をとげる可能性が高いのは明らかだと思う。

 もしも、本気で日本をイノベーションのセンターにするつもりなら、この手のIP化促進は極めて重要なのは自明ではないか。

 言うまでもないが、工場だけではない。車だろうが、家電だろうが、センサー情報に応じて制御する仕組みが複雑化し統合処理が進むという点では全く同じ方向に進む筈である。
 しかし、これは総論。
 個別にみれば、技術はそれぞれ違う。家庭での、エアコン制御と列車運行操作が同じ技術で対応できる訳がない。
 従って、様々な領域での実用化検討が進まない限り、この流れが奔流になることはない。努力無しに、すべての情報がインターネット・プロトコルで自動的に流通するなど夢物語である。

 日本は労働人口が減っていく。
 いかに価値の高い仕事を生み出すかが繁栄を左右するのは自明である。
 光ケーブル敷設で世界最先頭を走るなど、誤解を恐れず言えば、どうでもよい。いくら広い道路をあちらこちらに作っても、そこにリヤカーや自転車、スポーツカーや戦車が勝手に走るなど無理筋。鍵は、使い方の技術開発である。

 情報のインターネット・プロトコル化に関するノウハウ蓄積を早く進める必要があろう。

 --- 参照 ---
(1) http://www.jreast.co.jp/press/2006_2/20061103.pdf


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