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2007.8.8
 
 


情報大航海プロジェクトのニュースに接して…

〜 「情報大航海プロジェクト」第2回委託先 〜
NTTデータ
沖電気工業 職業紹介用
「ラダリング型検索サービス」
国際医学情報センター
チームラボ 動画検索閲覧・広告配信サービス
データクラフト 観光ナビゲーションサービス
「Viewサーチ北海道」
東京急行電鉄 PASMOを活用するソリューション
ブログウォッチャー ユーザー発信情報を一元的に蓄積する
「プロファイルパスポート事業」
モバイルジャッジ リサーチ・マーケティングシステム
「メガリサーチ」
 〜 第1回委託先 〜
NTTドコモ「書籍販売のECサイトで用いられる“レコメンデーション・エンジン”」
日本航空インターナショナル「新総合安全運行支援システム」
 2007年7月25日、国産Googleプロジェクト、「情報大航海プロジェクト(1)(モデルサービスの開発と実証)」の委託先公募結果(2)が発表された。
 4月に発表された、2件(3)に引き続くものである。

 このプロジェクトは発足前から、批判が相次いだ。(4)
 政府には、こんなことより、やるべきことが山積しているのだから当然だろう。電子化政府の大盤振る舞いで、使わないシステムを沢山作る一方で、社会保険庁のような旧態依然としたクローズなシステムにはほとんど手をつけない。こまったものである。

 ともあれ、このプロジェクトが始まった原点は“Googleに負けるな!”らしい。
 中国や韓国には独自な検索システムがあるのに、日本は黙っていてよいのかというだけの単純な発想のようだ。 それだけでは大人気ないから、「Googleに情報管理されてよいのか?」を付け加えている。
 当然ながら、googleの巨大システムの二番煎じに何の意味があるのか、と聞かれる。そこで、自然言語研究など、優れた要素技術を活かそうと主張しているようだ。
 今時、官庁主導で国産googleを作ろうとのセンスには驚かされるが、旧通産省の伝統的産業政策に回帰しつつあるということだろう。

 岸博幸慶大助教授の「民間が投資しない分野で政府が旗を振って世界に打って出られるような時代か」(5)との指摘が一番核心をついていると思われる。
 次世代検索システムと銘打った検索製品など珍しいものではない。(6)こういった製品と、どう棲み分け、開発した製品のどこをオープン化するかの議論も漏れてこない。
 実に、不可思議なプロジェクトである。

 しかも、「米国企業が持っている検索エンジンに対抗するのではなく、むしろそれらを超えて我が国が世界を先導」(7)するというのだが、これも、よくわからない。
 画像検索に絡む応用開発にウエイトがあるという話のようだが、膨大なデータ量になる画像そのものを検索するとなれば、巨大な仕組みが必要となる。そんなことが簡単にできる訳がない。

 それこそ、本気で“googleを超える”つもりなら、数十テラバイトはありそうな巨大なサーバーで対応する検索の仕組みではなく、P2P型を考案するとか、挑戦的な仕組みを考えた方が将来性が大きいと思うのだが。
 素人が余計な口を出すと、怒る人がいそうな業界だから、この辺りで止めておこう。

 --- 参照 ---
(1) http://www.meti.go.jp/press/20060616006/press.pdf
(2) http://www.meti.go.jp/information/data/c70725aj.html
(3) http://itpro.nikkeibp.co.jp/article/NEWS/20070413/268263/
(4) 高橋信頼: “情報大航海プロジェクトへの批判と経産省の回答” 日経ITpro [2006.12.12]
  http://itpro.nikkeibp.co.jp/article/COLUMN/20061206/256126/
(5) “「政策が世の中を変える時代は終わった」慶大岸助教授が講演” 日経IT PLUS [2006年12月22日]
  http://it.nikkei.co.jp/internet/news/index.aspx?n=MMITbf000022122006
(6) 日本語処理システムの商品例 (ジャストシステム) http://www3.justsystem.co.jp/download/km/catalog/cb5.pdf
(7) コンソーシアム設立発起人集会の開催のリリース 経済産業省 [2006.6.16]
  http://www.meti.go.jp/press/20060616006/press.pdf


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