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2002.7.9
 
 


最後の大型商品…

 2002年7月、フラットパネルディスプレー製造技術展で「大型フラットパネルTV市場の世界的急拡大とFPD産業 」と題する基調講演が行われた。(http://web.reedexpo.co.jp/ftj/seminar02/kicho.htm#kicho) ここで、業界トップ企業が、プラズマディスプレー(PDP)市場が今年から急拡大すると発言した。

 2001年がプラズマテレビ元年で、いよいよ普及期を迎えるとの予想だ。

 現在、実売小売価格では、32インチ最安値が40万円を切るが、大型はインチ2万円程度が多い。これを、2003年にインチ1万円にする。このため市場は以下のように急激膨張の見込みという。
     2001年  150,000台 (+ 業務用 200,000台)
     2002年  500,000台 (+ 業務用 300,000台)
     2003年 1,500,000台 (+ 業務用 500,000台)
      ↓
     2005年 4,000,000台 (+ 業務用1,000,000台)


 工場出荷額が1台10万円なら、5000億円の大型市場だ。このため、参入各社はこのチャンスを逃さぬよう、次々と増産体制に入っている。日本企業得意の成功パターンである。高成長大型市場に参入し、生産能力を早めに増強し、細かな機能向上とコスト削減で競争する。
 しかし、この成功パターンはDVDプレーヤーではもろくも崩れた。市場は成長したが、低収益。
 家電製品ではないが、液晶ディスプレーでもこの成功パターンは通用しなかった。

 プラズマテレビは、この成功パターンが成立する最後の大型商品となるだろうか。


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