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2002.12.13 |
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過去の人への批判…船井電機の社長が、ついに、エレクトロニクス業界のタブーを破った。船井哲良社長の発言が経済誌に記載されたのである。 「日本の衰退は経済成長が終わった1980年代以降、何ら変革への手を打たなかったところから始まったのではないか。失われたのは10年ではなく、20年以上もの歳月だったと思う。」(週刊東洋経済2002年12月14日) 同社の2002年3月期までの5年間の業績によれば、売上高営業利益率は常に8%以上である。 (http://www.funai.co.jp/funai/business5/jp/r-syueki2.html) この好調の原因は、90年代に、韓国・中国企業との価格競争に勝利し、ビデオデッキ生産量で世界2位と言われる地位を獲得したことにある。 こうした苦闘経験者の発言は明確だ。 「日本企業の多くはリストラを終えていません。」 その通りである。すでに1990年に、日本の大手エレクトロニクスメーカー全体の地盤沈下予測が語られていた。(日立、東芝、三菱、NEC、富士通、松下電器、ソニー、サンヨー、シャープ) 国内好景気にもかかわらず、売上・利益効果が余りに微弱だったからである。しかも、韓国企業は競争相手でないと語り、問題事業も放置した。いつまでも、水ぶくれ体質を続けられる訳がない。 といっても、データを見れば、素人投資家でもわかる。全社合算すると、1980年から一貫して売上と利益の両方が減少傾向を示していたからである。このトレンドを外挿すれば、20世紀中に赤字化必至だ。 それでも、手を打たない企業が多かった。そして、予想通りになった。 インベスターコミュニティ流の言い方をするなら、日本の大手エレクトロニクスメーカーが属す産業は構造不況業種だったと言えよう。 本来なら成長間違いないハイテク産業セクターが構造不況業種なのである。そのような国の経済が好転する筈があるまい。 このことは、自明だが、頑張って来た経営者に対して失礼と思い、皆、黙っていたのである。 ところが、このような経営を進めてきた人達に反省の気配が全くないことがわかった。 リストラ必至状態にもかわらず、その動きに抵抗する「過去の人」が登場したからである。粉飾でもよいから、「失われた20年」を「栄光の20年」と呼びたいのだろう。 流石に、ここまでくれば、現在の経営者が黙し続ける訳にはいくまい。 侏儒の言葉の目次へ>>> トップ頁へ>>> |
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