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研究開発費の爆発的伸張で 製薬業界の構造変化が始まる…
米国製薬協のレポート「PhRMA Annual Membership Survey, 2002」を読むと、医薬品企業の研究開発費の爆発的な伸張に驚かされる。(http://www.phrma.org/images/profile02/adobepdf.gif)
1980年は約20億ドルだった。巨額さで、日本の業界は彼我の差を嘆いたものである。
ところが、1985年には、約40億ドルになる。5年で2倍であるから、驚くべき急成長と大騒ぎだった。
さらに伸びが続き、1990年には、84億ドルに達した。
その後も高伸張率は続き、1995年には一挙に150億ドルになる。
2000年には、ついに250億ドルを越える。
そして、2001年の推定値がすごい。なんと300億ドルだ。
しかし、これだけの投入に比し、アウトプットも同様に伸張した訳ではない。従って、研究開発投資効率が落ちていることは間違いない。この状態が続けば、早晩、研究開発費負担で経営不振に陥る企業続出となろう。
産業構造大変動は避けられまい。
実際、2002年には、ファイザーによるファルマシアの600億ドルでの買収という、今までの次元では考えにくい、超メガ企業化がおきた。年商10億ドル以上の医薬品を12製品も抱えることになる。(http://www.pfizer.com/are/investors_releases/mn_2002_0715c.cfm)
統合で、カバー分野を広げ、十分な数の製品数を抱えないと、成長できないとの判断といえよう。
確かに、統合すると、新成分の開発プロジェクトだけで120本に達するから、その威力は凄いが、プロジェクトが増える訳ではない。
研究開発の仕組みでの優越性が勝負の時代に突入したのである。研究開発の規模が大きい企業は、その力を活用できる仕組み作りに余念がないし、小規模企業は柔軟性を活用して別な優位性発揮の方策を案出する。
今までのように、他社と同じ仕組みで効率性とスピード競争で勝負していたのでは、生き残りが難しくなったのである。
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